大井町の四季劇場「夏」でこけら落とし公演-チケットの完全電子化へ

こけら落とし公演の当日、開演前には劇場をカメラに収める利用客の姿が多く見られた。

こけら落とし公演の当日、開演前には劇場をカメラに収める利用客の姿が多く見られた。

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 大井町の四季劇場「夏」(品川区広町2)で7月11日、こけら落とし公演としてミュージカル「美女と野獣」が開幕した。

大井町の四季劇場「夏」のこけら落とし公演「美女と野獣」

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 同作は1994年のブロードウェー初演以来、世界各地で大ヒット。東京公演は、1995年~1998年の日本初演以来2度目となる15年ぶりで、当時「東京・大阪同時ロングラン」で大きな話題を呼んだ。以来、総公演回数3,600回、累計観客動員数350万人以上という「国内屈指」の記録を持つ。

 初日のチケットは完売。この日、群馬県から訪れた女性3人組は「『美女と野獣』を見たことがなかった。東京に来るというので、せっかくなら初日に見たいと思った。とても楽しみ」と笑顔を見せた。このほか、「初日は特にチケットが取れないので家族5人総出で取った」という劇団四季ファンの女性も。

 四季(横浜市青葉区)は、同公演より興行界初のチケットレスサービス「劇団四季スマートチケット」を導入した。利用方法は、予約サイトで「劇団四季スマートチケット」を選択。予約時に登録した携帯電話にQRコードが送付され、観劇当日は専用のQRコーダーにかざすだけで入場できる。QRコードはメールで送信されるため、チケットの郵送代もかからない。「携帯電話を持たない」「紙のチケットを希望する」利用客には、QRコード付きの紙チケットを発行する。

 予約単位で発行されるQRコードは分割が可能。「同伴者が開演に間に合わない」場合、劇場入口に設置された「劇団四季ATM」に預けることができ、QRコードで情報が管理されているので紙チケットを預けることもできる。

 同社は、「スマートチケット」導入を皮切りに新システム「劇団四季ウェブプラン2010」を展開。劇団創立57周年当日の14日には、「劇団四季id」も登録をスタートする。性別、年齢、居住エリア、観劇頻度など利用者の登録情報から「マイページ」を表示し、趣味・嗜好(しこう)に合ったさまざまなコンテンツや予約履歴、座席情報などを閲覧できる。

 このほか、8月には「贈答用ギフトカード」の販売や11月にはチケットを購入したものの観劇できなくなった利用客への救済策として「チケット譲渡システムなどをスタートする予定。興行主自ら運営する「譲渡」システムは業界初で、オークションでのチケット譲渡の根絶を目指すという。

 現在発売中の公演日程は11月30日まで。チケット料金は、S席=9,800円、A席=8,000円、B席=6,000円、C席=3,000円、ファミリーゾーン=S席子ども5,000円、A席子ども4,000円。

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