「目黒のさんま祭り」でサンマ7千匹無料配布-34度の炎天下で行列

残暑厳しい日中、煙に巻かれながら次々とサンマを焼くスタッフ。

残暑厳しい日中、煙に巻かれながら次々とサンマを焼くスタッフ。

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 目黒駅東口のりそな銀行前(品川区上大崎3)をメーン会場に9月5日、第15回「目黒のさんま祭り」が開かれた。主催は、目黒駅前商店街振興組合青年部(品川区上大崎2)。今年の夏は記録的な猛暑となり、残暑厳しい中での開催となったが、早朝から長い行列ができた。

笑顔で行列客にすだちを配る徳島の「すだち大使」

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 同イベントは、「さんまは目黒に限る!」でおなじみの古典落語「目黒のさんま」をきっかけにスタート。毎年、岩手県宮古漁港直送の新鮮なサンマを炭火焼きにし、無料で振る舞っている。徳島県神山町産の豊潤すだち1万個と、栃木県那須塩原市高林直送「辛味」大根500本のおろしも同時に提供された。

 昨年の総来場者数は2万人超。前夜に放映された「出没!アド街ック天国」(テレビ東京)の影響もあってか、前年の倍以上が訪れた。

 今年は全国的にサンマが不漁となり、価格が高騰。無料配布する6千匹の確保が危ぶまれたが、最終的には7千匹を確保した。「生さんま500匹配布し、6千500匹を焼いている。人出は昨年が異常だったが、ほぼ例年並みに戻ったのではないか。サンマもおいしいと好評をいただいている」と焼き場責任者の伏見浩一さん。

 行列のピークは11時ごろ。最高気温が34度をマークする中、上大崎3丁目の交差点からJR山手線沿いを目黒駅近くまで伸び、12時の時点でおよそ5,000人が列を成した。

 友人グループ5人で訪れた29歳の女性は「昨年、テレビでさんま祭りを知った。9時に目黒駅に集合して、30分かけて行列の最後尾へ。こんなに混んでいるとは知らなかった。約2時間かけて並んだかいがあり、とてもおいしい」とほほ笑む。

 目黒駅前商店街振興組合専務理事の池田周さんは、「宮古漁港をはじめ、多くの方々にご賛同いただいたおかげで、今年も無事さんま祭りを開催することができた。熱中症で倒れる人が続出することが一番心配だったが、大きな混乱もなくほっとしている。ただ、慢性的な人手不足もあり、ぼちぼち限界を感じることも。目黒駅前は再開発が進んでおり、広い場所の確保が難しい。さまざまな課題はあるが、来年もぜひ開催したいと思っている」と話す。

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