キャッツ・シアター(品川区東五反田2)で11月11日、公演中のミュージカル「キャッツ」東京公演3周年を記念して特別カーテンコールが行われた。
同作は1981年にロンドンで開幕したブロードウェーミュージカル。舞台は街の片すみにあるゴミ捨て場で、個性豊かな24匹の猫たちが、もっとも個性と行動力のある「ジェリクルキャッツ」を選ぶために「ジェリクル舞踏会」を開催し、それぞれの猫たちの人生を迫力ある歌とダンスを交えながら紹介する。
「キャッツ」は、1983年11月11日に東京・西新宿で同作の日本初公演を果たし、以降は大阪・名古屋・福岡など主要7都市で上演。2005年には通算公演回数6,000回を達成し、国内上演ミュージカルランキング1位を獲得した。2004年11月11日から始まった東京公演では、現在までに公演回数1,057回、来場者数約122万人を記録。1都市での公演最長記録を記念して、日本初日の11月11日が『ミュージカル「キャッツ」の日』として日本記念日協会に認定された。
同作公演のために建設された「キャッツ・シアター」は、舞台から最後列までの距離がわずか約16メートルと舞台と客席の一体感を重視した設計。2004年の専用劇場建設にあたっては、観客のリクエストに応え、舞台前方の数列が開演と同時にオーバーチュアに合わせ回転する回転席を設置した。2階席両端に設けられた「ジェリクルギャラリー」と呼ばれる客席では、猫たちが間近でダンスや歌を披露することも。そのほか、猫の目線で作られた人間にとっては少し大きく感じる「ゴミ」の数々など、細かな演出が多数見受けられる。
3周年記念日当日に実施された特別カーテンコールは、ハンドベルの静かな音色を合図に猫たちが集合し、テーマ曲である「ジェリクルソング」を歌い始める演出。徐々に曲がアップテンポになり、たくさんのしゃぼん玉と風船の中で猫たちは歌とダンスで観客を盛り上げ、会場の雰囲気が最高潮に達したとき、3周年を記念した巨大オブジェが登場。スタンディングオーベーションとともに大きな歓声に包まれた。
つっぱり猫ラム・タム・タガー役の阿久津陽一郎さんは「記念すべき今日を迎えられたのは、お客様の温かいご支援の賜物と感じている。しかし東京公演3周年、日本通算24周年は1つの通過点に過ぎない。今後もより一層のご声援をいただきたい」と今後の公演への意欲を示した。
2008年8月31日まで公演延長が決定。チケットは11月25日より発売される。