東五反田・目黒川沿いの桜並木で11月18日、「桜イルミネーション」が始まった。
再開発が進む大崎の街への愛着や誇りを深めることを目的に昨年からスタートした同企画。今年は「みんなで咲かせよう! “冬の桜”」をコンセプトに据え、地域でエネルギーを作り発電させる仕組みを実現した。
使用する全ての電力は、バイオディーゼル燃料で稼働させる発電機で賄う。バイオディーゼル燃料は、食品関係企業や家庭から出る廃食油をエネルギー源として再利用できるようにしたもの。軽油の代替燃料としてディーゼルエンジンを動かすほか、大気中の二酸化炭素を吸収した植物が原料なので、もともと存在していた以上の二酸化炭素を増やさないとされている。
今回のイルミネーションで使う使用済油は、9月~11月にかけて開催エリア周辺の家庭や飲食店、品川区清掃事務所から回収。イベント会場にある発電機で、15万6000球の桜色LEDを光らせる。
当日、品川区立五反田ふれあい水辺広場(品川区東五反田2)で行われた点灯式では、地元中学校の吹奏楽部やクラシック・オーケストラによる生ライブを披露。訪れた観客を楽しませた。
品川区の本間敏明副区長は「昨年から始まったイベントだが、約20万人が訪れて多くの方に楽しんでいただいた。今年は昨年以上に多くの企業や地元の方にご協力をいただいている。新しい街には、ハード面での強化はもちろんソフト面の発展が必要。地域の発展のために、取り組んでいただきたい」と、あいさつで述べた。
点灯時間は17時~22時。12月25日まで。