白金高輪駅近くのフレンチビストロ「AU GAMIN DE TOKIO(オーギャマンド トキオ)」(港区白金5、TEL 03-3444-4991)が4周年を迎えた。経営はT.K-BLOCKS(港区)。
2008年5月にオープンした同店。オーナーシェフの木下威征(たけまさ)さんは「エコール 辻 東京」(国立市)出身。卒業後は同校のフランス校「辻調グループフランス校」に留学した。「当時、東京校の学費も自分でアルバイトして払っている状態で、もちろん留学資金なんてなかった」と木下さん。「今でも感謝しているのが、友人約200人がカンパして留学資金を集めてくれたこと。勉強のために行くレストランでの食事も、『あいつらが出してくれた金で食べている』と思うと、すごい集中力で味わえた」と振り返る。
フランス、イタリアで修業した後に帰国。原宿の「AUXBACCHANALES(オーバカナル)」立ち上げメンバーとして約5年間勤務した。その後、白金台のレストラン「MAURESCUE(モレスク)」の料理長として約9年間勤め、独立して「オーギャマンド トキオ」を開業。昨年10月に階下に2号店「Cave de Gamin et Hanare(キャーヴ ドゥ ギャマン エ ハナレ)」を開き、今夏は目黒区内に3号店を出店する予定だという。
メニューは日替わり。「とうもろこしのムースと生ウニ」(800円)、「ふわふわスフレオムレツ 白トリュフの蜂蜜がけ」(1,800円)、「わさびパスタ」(1,400円)、「乳飲み子羊のグリル」(4,000円)など。アルコールはワインをメーンにそろえる。グラス(1,000円~)、ボトル(7,000円前後)。
「よく『創作料理』と呼ばれるような食べ物があるけど、そこに料理人のもてなしの心がこもっていなければ、ただ食材を斬新に組み合わせただけのものになってしまう。僕は変わったものを作ろうとしたわけではなく、その日の客の気分や体調、状況に合わせた結果が既存のジャンルにはまらなかっただけのこと」と木下さん。「自分はもともとフレンチの料理人だが、『トキオ』はフレンチをベースに、『ハナレ』のカウンターは和を取り入れて、新店は鉄板焼き。ジャンルを守るだけじゃなく、人の心に響く『あったかい料理』を作っていきたい」と話す。
営業時間は18時~23時。日曜・祝日定休。