JR大崎駅から10月8日、ノンストップ山手線「夢さんばし」号が運行された。
運行は、今年で25回目を迎える「しながわ夢さん橋」の催しの一つ。大崎駅は山手線の始発駅であることから車両を貸し切り、「大崎発、大崎行き」の「途中停車しない」特別列車を走らせた。乗客は、一般応募から抽選で選ばれた500人と招待客の900人合わせて1400人。
14時46分に大崎駅を出発した同列車では、山手線各駅の歴史や特徴などをアナウンス。車内では、今年で開業111周年を迎える大崎駅を祝う折り鶴が折られたり、地元大崎の音楽隊による演奏やジャンケン大会などが行われたりした。
この日は、前々日に開催された「ゆるキャラ(R)サッカー大会」で優勝したくまモンが「大崎駅1日副駅長」として乗車する予定だったが、「多忙」につきスケジュールが調整できず欠席。代役として、練馬を中心に活躍する「ネクロマン」が乗車し、子どもたちからは大きな歓声が上がった。
通過する駅のホームには、普段止まるはずの山手線を不思議そうに見つめる客や、珍しい風景を撮影しようとする人々が見られた。約1時間かけて大崎駅に到着した瞬間、車内では歓声や拍手が起こり、「楽しかった」「来年も乗りたい」という声も聞かれた。
昨年に続き、2年連続で乗車したという女性客は「息子は山手線が大好きなので、今年も応募した。昨年より落ち着いた雰囲気で、風景やイベントをより楽しめた」と話す。「大崎駅周辺は近年大規模開発された街で個人商店が少なく、ほかの山手線の駅と比べても寂しいイメージがある。地域活性のためにも、来年以降も引き続き開催してほしい」とも。