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清泉女子大学本館「旧島津家本邸」が国の重要文化財指定へ

清泉女子大学本館「旧島津家本邸」の外観

清泉女子大学本館「旧島津家本邸」の外観

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 五反田・島津山にある清泉女子大学(品川区東五反田3)の「旧島津家本邸」が、10月18日付けで文化審議会から文部科学大臣に答申されたことを受け、国の重要文化財に指定されることが決定した。正式な指定は12月20日に行われる予定。

鹿鳴館と同じ末広がりの階段

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 同館は鹿鳴館やニコライ堂を手掛けた建築家ジョサイア・コンドルが設計したルネサンス様式の洋館。地上2階・地下1階建て。建物面積は約280坪。1階には共有スペースと聖堂が、2階には4つの教室や研究室があり、セミナーや語学授業の教室として日常的に使われている。

 2012(平成24)年3月には「旧島津公爵家袖ヶ崎本邸洋館」として東京都指定有形文化財に指定されている。広報課の宮澤弥生さんは「文化財指定に当たり、『保管に重点が置かれて、日常使いしづらくなるのではないか』という意見もあったが、指定後も問題はなく、むしろ大切に使っていこうという意識が高まっている」と話す。東京都指定有形文化財の附(つけたり)として指定されていた事務棟の3号館は、今回の指定により国の重要文化財となり、「旧島津家本邸」横の「塀」が国の重要文化財の附となった。

 「現存するコンドルの建築物の中で、学びの場として普段使いされているものは本学の本館だけ。実際に使うことで建物の老朽化も防げる。日常的に使うことで、学生にとっても、建物にとっても良い影響があると思う。これからもなお、大切に使っていきたい」と宮澤さんはほほ笑んだ。

 普段は学生を含む大学関係者以外は構内立ち入り不可となっているが、毎年11月に開催される文化祭や、春と秋に行われる見学ツアーに参加することで構内を散策できる。

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