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品川インターシティにスタートアップ支援オフィス B2Bの起業家に注目

「SPROUND」内のCommunicationエリア(提供:SPROUND)

「SPROUND」内のCommunicationエリア(提供:SPROUND)

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 スタートアップ向けのインキュベーションオフィス「SPROUND(スプラウンド)」(港区港南2)が9月28日、品川駅港南口近くの品川インターシティA棟22階にオープンした。日鉄興和不動産(港区)とベンチャーキャピタルのDNX Ventures(ディー・エヌ・エックス・ベンチャーズ)による共同事業。

Knotelが提供するレイアウト変更が可能なオフィス什器「Geometry」(提供:SPROUND)

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 施設では、B2B(企業間取引)領域のスタートアップ企業にオフィス環境を提供する。羽田空港や新幹線、2027年以降に開業予定のリニア中央新幹線といった交通手段を利用しやすい立地を生かして、スタートアップ支援やエリア活性化を目的とする。

 内装の設計やデザインは、米ニューヨークに本社を構え、世界各国の主要17都市でフレキシブルオフィスを構築・運営するKnotel(ノーテル)が担当した。レイアウト変更が容易なオリジナルのオフィス家具を導入している。施設面積は400坪。想定入居社者数は約50~60社。

 フロアは作業用の「Focus」エリア、入居企業同士が交流する「Communication」エリア、打ち合わせができる「Collaboraiton」エリア、気分転換や休憩用の「Relaxation」エリアの4スペースほか、個室のオフィスや会議室、撮影スタジオを設ける。

 20人以下規模のスタートアップ企業の入居を想定し、面談などの審査を設ける。入居企業は周辺相場よりも安価に同施設をオフィスとして利用できるほか、フロアに同居するDNX Venturesのサポートを受けられる。今後は入居企業向けのセミナーやイベントも開催予定。

 プレオープン期間からすでに9社が入居している。法務の業務支援ソフトウエアを提供するHubbleやサブスクリプションビジネスを効率化するプラットフォームを開発するアルプ、Knotelの日本支部であるKnotel Japanなど。

 28日にはオンライン上で施設オープンの記者会見を実施した。日鉄興和不動産の今泉泰彦社長は「オフィスビル事業で培ってきた経験と新しい知見を生かして、今求められているオフィス環境を提供したい。品川エリアの活性化につながれば」と話す。DNX Ventures日本代表の倉林陽さんは「従来のオフィスの賃貸契約事情は、スタートアップの成長過程とうまく合わないこともあった。この場所で優秀な企業を支援し、単なる情報提供にとどまらない『知の循環』を生み出せれば」と意気込む。

 受付時間は10時~18時。土曜・日曜定休。会員は24時間利用可。

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