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武蔵小山ロケの映画「グラデーション」上映迫る 監督の元バイト先でチケット販売会も

監督の椎名零(れい)さん

監督の椎名零(れい)さん

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 武蔵小山・碑文谷エリアがロケ地の映画「グラデーション」が6月19日から25日まで上映される。劇場は池袋シネマ・ロサ(豊島区)。公開に伴い、5月16日に「立呑み 晩杯屋 武蔵小山本店」(品川区小山3)店頭で前売り券が販売される。

武蔵小山エリアでの撮影シーン(写真提供=グラデーション)

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 同作品は、カメラが趣味の大学生・ジュンとアルバイト先の立ち飲み屋の常連客「ヤスさん」の一夏の交流を描いたもの。「福岡インディペンデント映画祭2020」入選作品で、今回が初の劇場公開となる。監督・脚本は、碑文谷エリア出身の椎名零(れい)さん。

 椎名さんにとって、武蔵小山エリアは幼いころから身近な繁華街だったという。1年間の留学を経て帰国した際、「留学前は更地だった場所にタワーマンションが建ち、その異質な存在感や景色の変化に驚いた。最初は街に似合わないとも感じたが、自分自身のことも含め物事の変化を受け入れ、肯定していきたいと考えるようになった」と話す。

 撮影は2019年夏、武蔵小山・碑文谷エリアで行われた。主人公のアルバイト先である立ち飲み屋のシーンは、撮影当時の椎名さんのアルバイト先である「立呑み 晩杯屋 武蔵小山本店」で行った。「金髪OKなのが決め手となって働いていた場所。昼から飲んでいる人がいたり、互いの名前を知らない常連客が毎日顔を合わせていたりと、不思議な距離感の人間関係が作品を構想するヒントにもなった」と椎名さん。

 そのほか、武蔵小山駅の周辺や26号線(東京都道420号線)、武蔵小山緑道公園(小山4)の入り口から碑文谷鬼子母神(目黒区)までの道などが登場する。エリアを歩き回って撮影場所を決め、タワーマンションのある風景をカメラに収めるのには苦労したという。「商店街中に顔見知りがいるため、撮影中に声を掛けられることもあった」とも。

 前売り券(1,000円)の販売会では、椎名さんがチケットを手売りするほか、チラシの配布、予告編の上映、写真展示などを予定する。販売時間は10時~15時ごろ。

 「地元の空気感をリアルに切り取りたかった。コロナ禍以前の雰囲気や、さらに進んだ再開発によって、もう見られない風景も映画の中には残っている」と椎名さん。「武蔵小山や碑文谷が舞台の地元映画として、ぜひ地域の方にも見てほしい」と笑顔を見せる。

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