ルーブル美術館（フランス、パリ）と大日本印刷（新宿区、以下DNP）は、ルーヴル-DNPミュージアムラボ（品川区西五反田3、TEL 03-5435-0880）の第3回展として「≪うさぎの聖母≫　聖なる詩情」を開催する。

　ルーヴル-DNPミュージアムラボは、ルーブル美術館とDNPによる美術作品の新しい鑑賞方法を提案する共同プロジェクト。各展示のために特別開発した鑑賞システムを活用し、美術館での来館者と作品とをつなぐアプローチの革新を試みるもの。各回の展示作品は人物をテーマとして、作品に表わされた人物像や、作品の作り手である芸術家や職人に焦点を当てているのが特徴。

　同展では、イタリア・ルネッサンスの巨匠ティツィアーノの初期の傑作で、日本初公開となるルーブル美術館の収蔵作品「うさぎの聖母」を中心に展示。ルーブルの誇る名作を間近で鑑賞できるとともに、先端的なIT技術や映像技術を使ったルーブル美術館絵画部門の主任学芸員ジャン・アベールさんによる音声ガイダンスにより、「うさぎの聖母」の物語の世界に入り込み、ティツィアーノの足跡や絵を深く体感することができる。

　今回はアクティブ型ICタグを使用し、観覧者の位置を把握することで、観覧者自身が何も操作することなく、近づくだけで自然に情報が提供されるシステムを採用。利用者は受付でアクティブ型ICタグを取り付けた音声ガイダンス端末を受け取り、会場を歩く。耳をふさがない骨伝導ヘッドホンを使い、作品の解説と同時に周りの音や会話を楽しみながら観覧できる。

　開催期間は2008年3月1日まで。

ルーヴル-DNPミュージアムラボ