品川区は2月13日、2014年度当初予算案を発表した。
2014年度の予算は1,462億3,673万6,000円で、前年度比9.8%増。区民税、特別区交付金(都区財政調整交付金)など、いずれも5%以上の増額となった。
濱野健区長は「区を取り巻く経済環境は大きく変動しており、2013年度は長期基本計画の中間見直しを行った。今後は、昨年12月に政府が発表した首都直下地震の被害想定への防災対策や、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会に向けた事業展開が必要となってくる」と話す。
本年度に引き続き、最重要課題に掲げたのは防災対策。事業予算は、62億5,837万円を計上する。4月1日施行の品川区災害対策基本条例では「自助・共助・公助」の連携を目指し、「しながわの防災力の高度化」を明記。「事業所向け防災ハンドブックの作成」や「防災区民組織へスタンドパイプ増配布」「ターミナル駅周辺帰宅困難者対策」「津波自主避難マップの普及促進・津波避難施設の確保」などに力を入れるという。
このほか、しながわ中央公園への防災施設の設置やヘリポート拡張整備を進める予定。隣接するアパート跡地を取得し、災害時の有効活用を目指す。総面積は約7600平方メートル。事業予算は16億3,970万円。
「オリンピック・パラリンピックに向けて掲げる目標は、『子どもたちへの夢のバトンタッチ』。積極的に大会に関わり、外国人との交流を深めてもらうために英語教育の充実を図る。区独自のカリキュラムの作成だけでなく、品川区グローバル人材育成塾を開設する」と濱野区長。
財源の確保については、「特別区税の税収見込み」「特別区交付金」「徹底した行財政改革」「基金の活用」を挙げている。