品川プリンスホテル敷地内の高級賃貸マンション「品川プリンス・レジテンス」（港区高輪4）で2月14日から、リノベーションモデルルームが公開されている。運営は西武プロパティーズ（埼玉県所沢市）。

上階ベッドルームは腰壁を採用し、天蓋（てんがい）やシャンデリアを設置

　同物件は1995年4月に建造。地上14階の住宅部分を、1LDK＝118戸と2LDK＝98戸の2種類の間取りで構成する（261戸）。港区は住宅付置制度によって、延べ面積3000平方メートル以上の建築物を建てる開発事業者に対して、一定割合の住宅などの設置を指導している。

　モデルルームとして公開されたのは930号室。間取りはメゾネットタイプの2LDKで、専有面積は30.56坪。下階は、ダイニングとキッチン間に据え付けてあったテーブルとカウンターを撤去。上階は、2カ所あった浴室のうち、1つをウォークインクローゼットに作り替えた。内装コーディネートは空間デザイン会社「夏水組」（杉並区）とのコラボ。青を基調としたアートクロスを張り、ドアやキッチンを塗り替えている。

　今回の試みについて、同社営業担当石井清さんは「今年で築19年となり、古さを感じる部分が出てきた。水回りなどの細かなリノベーションだけでは、お客さまに対するインパクトが弱い。高級賃貸での大規模なリノベーションはおそらく日本で初めての試み。競合物件との差別化が図れると思った」と話す。「現在、リノベーションメニューを組み合わせてセレクトできるプランの用意も検討している」とも。

　リノベーションは全戸応相談で、施工費用は入居者負担。賃料は月額22万円～40万円（モデルルームは月額40万円）