JTB(品川区東品川2)とAIG(千代田区)の合弁会社であるジェイアイ傷害火災保険(千代田区)、ロイズ・ジャパン(千代田区)の3社は6月21日、日本初の「宇宙旅行保険」の商品認可を取得した。
同保険プラン商品化のきっかけは、2005年10月、JTBによる宇宙旅行の発売。以降、海外旅行とは大きくリスクが異なるとして、ジェイアイ傷害火災とロイズ・ジャパンが保険商品を共同開発してきた。同保険は、JTBの宇宙旅行への申し込み希望者に向け、2008年4月1日から販売する予定。
JTBの宇宙旅行は、大きく分けて月旅行、本格宇宙旅行(軌道旅行)、宇宙体験旅行(弾道飛行)の3つで、同保険はこれらすべてを対象とする。補償内容は、宇宙におけるリスクの想定が困難なため、宇宙旅行工程中の事故による傷害死亡のみに限定される。同保険が適応されるのは、宇宙飛行機等の発射準備が完了・搭乗した時点から、宇宙空間(高度1,000km以上の空間)である大気圏外へ出た後、地球上に帰着し、宇宙飛行機から降りるまで。日本から打ち上げ基地までの旅行行程および、宇宙飛行機等の発射準備の完了以前、また宇宙飛行機等からの降機以降は、現行の海外旅行保険が適応される。
補償額は旅行者の年齢、職業、収入等を総合的に勘案して決定。保険料については、旅行の種類とリスクの度合い等に応じ、個別に算出する。宇宙旅行で搭乗する宇宙船は「現在開発中」(同社)という。JTBの宇宙旅行は、早ければ2008年後半から2009年に実施される見通し。