ベンチャー、スタートアップ企業支援を行うリーベル・アソシエイツ(品川区南大井)は昨年12月より、JR大井町駅東口近くで三輪自転車での産地直送野菜の移動販売を始めた。
「オーガニカ東京」が大井町駅前で販売している青森産のニンニク。
同社は今年に入り、新事業「Organica Tokyo(オーガニカ東京)」をスタート。三輪自転車での販売のほか、野菜や果物などの生産者と消費者が直接結びつく市場を作るために農林水産省が立ち上げた「マルシェ・ジャポン」青山・表参道エリアに出店、ネット販売などで、減農薬野菜や有機野菜の販路拡大を目指す。
三輪自転車で販売を行うのは、同社代表パートナーの助田正樹さん。大井町駅の隣駅、大森が地元の助田さんは「地元に還元したい」との思いから、土地勘があり地元住民が多い大井町を出店場所に選んだ。野菜販売を行うクライアントに誘われて訪ねた畑で、野菜のおいしさに驚いたことが事業開始のきっかけだという。その後、「マルシェ・ジャポン」を通して知り合った自由大学(世田谷区)の教授、三輪ノブヨシさんに勧められ、三輪自転車での販売を取り入れた。
移動式販売のメリットについて、助田さんは「コストがかからない」「商圏を自分で広げられる」点を挙げる。「コストがかからない分、単価の高い野菜を、価格を抑えて販売できる」とも。
現在販売しているのは高知県産のショウガ(100グラム=200円)と青森産のニンニク(200円)。利用客の9割が40代以上の女性だという。三輪自転車での販売で、1日の最高売り上げは2万円。「最初は、産地直送と信じてもらえず大変だったが、毎日続けていると信じてもらえる。一度食べていただくとリピートしてくれるのでうれしい」と助田さん。
今後の展望については、「夏までには10台くらいに増やしたい。責任感の大きい仕事だが自由なスタイルなので、新しいことにチャレンジしたい人を募集している。農家の大変な状況を知っているので、未開拓エリアを開拓し、どんどん販路を広げるとともに、こうした動きを広げていきたい」と意気込む。
営業時間は平日の11時~17時。週末のどちらかは不定期。