新しい価値観と生活者行動を捉える「N1トライブレポート」の最新調査
先進生活者「トライブ」の調査・分析や新商品・新規事業開発支援コンサルティングを行うSEEDER株式会社(代表取締役:村田寛治、本社:東京都港区北青山)は、生活者インサイトを探る独自調査「N1トライブレポート」において “何もしないこと”を積極的に肯定する若者「ニクセン・ラバー」に関するレポートを公開しました。
現代のストレス社会の中で、情報過多や思考疲労から距離を置く若者たちの行動・価値観を、インタビューを通じて明らかにしています。
なお、本リリースに掲載している内容は抜粋版です。フルバージョンは「ニクセン・ラバーレポート」をダウンロードの上、ご覧ください。
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●ニクセン・ラバーとは
社会背景: 燃え尽き症候群の増加と若者のメンタルヘルス
燃え尽き症候群の拡大や若年層のメンタルヘルス問題が深刻化する中、「なにか意味のあることをしなければ」という社会のプレッシャーに対抗するように、あえて“目的のない時間”を過ごすことに価値を見出す若者たちが登場しています。
彼らは、雑念を否定せず、視覚や聴覚を意識的に遮断し、意図的に「思考しない」時間を作ることで、心の余白を確保しようとしているのです。
このような生活者をSEEDERでは「ニクセン・ラバー」と名付け、彼らの実態や背景に迫りました。
●調査サマリー
視覚や聴覚からの情報を制限し、思考のきっかけを遮断したい
「思考が無意識に生じてしまうこと」を防ぐため、ニクセン・ラバーはスマホの通知だけでなく、視覚・聴覚といった非言語的な情報に対しても意識的にフィルターをかけようとします。外出時にあえてメガネをかけない、スマホも持たない、環境音だけを聴くといった行動は、インプットを最小限に抑える工夫であり、意図しない思考の発生を抑止するための戦略です。
体を休めるのではなく「思考を止める」ことが本当の休息
例えば ”音楽を聴く” といった一般的に「リラックス」とされる行為でも、ニクセン・ラバーは無意識に思考が働いてしまうと捉えています。彼らにとっての休息とは、身体的・感情的ケアではなく、「思考にエネルギーを使わない状態」であること。思考のスイッチを完全に切ることが、最も深い休息と感じているのです。
“向き合う”ことすらエネルギー消費。「何もしないこと」が真のメンタルケア
「ストレスと向き合う」「癒しを得る」など、従来型のメンタルケアは、意図せず心身に負荷をかける可能性があるとニクセン・ラバーは捉えています。ケアのプロセスにおいて思考や行動が生じること自体が、エネルギーの消耗に繋がる。だからこそ彼らは、行動も意識もしない「何もしない」状態を肯定し、それを最も純粋なメンタルケアと位置づけています。