グランドプリンスホテル高輪(港区高輪3)で9月17日、「第22回プリンスホテル料理コンクール決勝戦」が行われた。
プリンスホテルに勤める調理人の技術向上と育成を目的に1988(昭和63)年よりスタート。同ホテルの中でも最も歴史のあるコンクールで、毎年テーマに沿ったメニューを考案し、味覚・盛り付け、創造性、コストパフォーマンス、テーマ性で、ナンバーワンを競い合う。
今年は、入社1年目(20歳)~31年目(53歳)の調理人・約500人が予選会に出場。パスタ料理、肉料理、和食、中華、製菓、製パンの各6部門で8人ずつ勝ち抜いた計48人の調理人が決勝戦に駒を進めた。
昨年の製菓・製パン部門で1位に輝いたロールケーキ「炭太巻~香ばしい胡麻風味~」(1,400円)、「プレッツェル(イチジク入りねじりパン)」(150円)は、全国のホテル・施設でそれぞれ約2万5,000個を売り上げるヒット商品となったという。
今年のテーマは「女性にやさしい食」。部門ごとに課題と価格が設けられ、決勝戦では特に調理法、味付け、アイデアを中心に審査を行った。審査員はトリノオリンピックフィギュアスケート金メダリスト荒川静香さんや調理師専門学校の教師などのほか、同ホテルの女性限定の会員組織「プリンセスクラブ」の12人と公募で募った一般女性18人など計47人。
食生活のボランティアを行っている50代の女性は「今回のテーマが『女性にやさしい食』だったので興味を持ち応募した。パン部門の審査を担当したが、こんなアイデアがあったのかと目からうろこのメニューも。自分の活動の参考にしたい」と目を輝かす。品川で働いているという20代の女性は「日ごろから良く利用しているホテルなので応募した。優勝作品が商品化されたらまた食べに来たい」と話す。
約2時間の後、結果発表へ。優勝者は以下の通り。「パスタ料理」=グランドプリンスホテル広島の那須隆之さん、「肉料理」=グランドプリンスホテル高輪の畑健一さん、「和食」=ザ・プリンス パークタワー東京の早川幸夫さん、「中華」=川越プリンスホテルの岩崎智隼さん、「製菓」=ザ・プリンス パークタワー東京の木戸陽子さん、「製パン」=大津プリンスホテルの溜孝紘さん。
プリンスホテルの小林正則社長は「今回のターゲットは、家庭や社会において決定権を持っている女性たち。どの作品も素晴らしく審査が大変苦しかった。今後もお客さま目線に立ち、創意工夫をして頑張っていきたい」と話す。
優勝作品は11月11日~2月28日(12月20日~1月5日を除く、全国のプリンスホテルなどでメニュー化される予定。