白金・目黒通り沿いにあるギャラリー「ART ONION(アートオニオン)」(港区白金2、TEL 03-5793-8601)で4月8日、東日本大震災で被害を受けた八戸湾地域の復興を願うトークイベントが行われた。
同イベントは、3月25日より開催している「EDIT/real」展のプログラムの1つ。「EDIT/real」展は、日替わりでギャラリー内に「日々商品が変わっていく」1カ月限定のショップを展開している。
8日は、青森県の伝統工芸品やクリエイターの作品、デザイン・アート関連の書籍や雑貨などを扱うセレクトショップ「KANEIRI museum shop(カネイリミュージアムショップ)」(青森県八戸市、TEL 0178-20-9661)が出店した。
トークイベントを企画したのは、八戸で同店を経営する「金入」(カネイリ)の金入健雄副社長。「東日本大震災を受けて、東京からできる被災地への支援の方法を伝える手段として、出店の2週間ほど前に企画した。トークイベントのタイトルは「魅力的な八戸の港湾夜景をまた撮影に行きたい!」。
「発信力のある方々に集まっていただいたので、より多くの方に伝えられるのでは」と、金入さん。書評家で、人気ブログ「俺と100冊の成功本」を運営している八戸在住の聖幸(せいこう)さんがパネリストをコーディネートし、浦和在住の「ネタフル」コグレマサトさん、都内在住の「みたいもん」いしたにまさきさんらを招いた。
同イベントでは、八戸の被害状況を報告。人的被害は少なかったものの、全壊218棟、半壊389棟、床上浸水1,600世帯以上、最大非難者数は9,257人だという。八戸を支援する方法として、「ふるさと納税」の説明も。「ふるさと納税」は誰でも寄付することが可能で、翌年の住民税の控除と八戸市の場合は金額に応じてハンカチや「せんべい汁セット」などが進呈される特典が付く。寄付金額は5,000円以上。寄付金の使い道を指定することができるので、ダイレクトに街の支援ができるという。
聖幸さんは昨年、八戸の港湾夜景の撮影ツアーを企画。「八戸は山も海も市場も工場もすべてがそろっている。街のサイズも大き過ぎず小さすぎずちょうどいい」といういしたにさんと「自称八戸美食大使」のコグレさんが、ツアーで撮影した写真と共に八戸の魅力について語った。このほか、うる星やつら「ラムちゃん」などの声を担当した声優で、「八戸せんべい汁大使」の平野文さんも駆け付け、「八戸は食べ物がおいしいところ。ぜひ訪れてほしい」とアピールした。
聖幸さんは「八戸の街中は日常を取り戻しつつあるが、今回の地震で300人を超える人が職を失うなど大きな被害が出ている。今回のイベントが面白いのは、八戸出身でない外の人たちに街の魅力を伝えてもらったこと。地場の魅力を外部の人に語ってもらうことで、新しい魅力が見つかるのでは。今は難しいかもしれないが、多くの方に八戸を訪れていただきたい」と話す。
日替わりショップを出店する「EDIT/real」展は今後、16日=グラフィックデザイナーの千原航さん、プリンティングディレクターの北川大輔さん(播州ラーメンをランチとして提供する)、17日=ほぼ日ハラマキの出店を予定。また、三洋電機の「エネループ」、ダイソン「Web限定商品」、ブルーマーマレード、二期倶楽部アートビオトープ那須、「九谷焼チョロQ」北村和義・九谷焼作家、「ガチャ×20台」タカラトミーアーツなどが常設販売を行っている。
同展は今月17日まで。開催時間は、木曜・金曜=17時~21時、土曜・日曜=11時~18時。