品川駅港南地区で11月1日、自転車のシェアリングシステム「コミュニティーサイクル」社会実験、「TOKYO CITY BIKE」の一般利用が始まった。管理運営はJTBグループのJTB法人東京(新宿区)と日本コンピュータ・ダイナミクス(品川区西五反田4)。
同実験は、環境省が行う「平成24年度地球温暖化技術開発等事業」の一環。歩道などの公共空間に自転車の貸し出し拠点を配置し、指定の貸し出しポートで自転車を自由に貸し出し・返却ができる自転車の共同利用サービスだ。2009年に千代田区で初めて導入され、名古屋やさいたま市、広島など全国6地域で実施。品川では9月22日より利用者を限定して行っていた。
品川駅港南地区では近年、新築マンションの建設ラッシュにより放置自転車が増加。今後も自転車の利用増が見込まれることから、新たな対策案として実験対象に選ばれたという。
今回の実験では、国内初となる交通系電子マネー決済対応の会員登録精算機を導入。会員登録後、Felica機能搭載のICカードや携帯電話で個人認証を行う。
貸し出しポートの一つである「こうなん星の公園」では、案内の看板を興味深く眺める人が見られた。JTB法人東京の担当者によると、初日はビジネスマンや主婦など「数人が会員登録した」という。通勤時に利用したという男性は「普段は歩いて12~13分かかるところを5分で行けた。利用方法も簡単なので、継続して利用したい」と話していた。
実験期間は2013年1月31日まで。マンスリーパス=基本料金1,000円で、貸し出し後30分無料、以降30分ごと100円。ワンタイムパス=基本料金は無料で、30分ごとに100円。貸し出しポートは「こうなん星の公園」「港南緑水公園」「港南和楽公園」の3カ所。