東五反田の南部古書会館(品川区東五反田1、期間中のみ=TEL 03-3441-3975)で4月23日~25日、「第4回五反田アートブックバザール」が開催されている。
同イベントは、デザイン、建築、ファッション、工芸などアート系に特化した古本市。書籍をはじめ、写真集や展覧会図録、絵本、ポスター、ポストカード、版画などを幅広く取り扱う。主催は、東京都古書籍商業協同組合(千代田)に所属するアートブックバザール同人組織。
会場となる同会館では週に2回、古書店の店主らによって古本の売買が行われている。同会館では取引のない日を利用して年12回、一般向けの古本市を開催。「アートブックバザール」は2008年から年に2回行っている。
今回参加する古書店は12店。「1店舗での販売はどうしても限界がある。1つのテーマを決めて複数の書店が集まれば、お客さまにとっても選択肢が広がるメリットも」と同イベントを企画した芳賀健治さん。
東大井で古書店「古本うさぎ書林」(東大井1)を営む芳賀さんは、出版社勤務、映画・ラジオの台本作家などを経て、インターネット販売専門の書店を2001年に開業した。「実際に手にとって本を感じてもらうことが大切」と考えた芳賀さんは昨年実店舗を出店。現在は、インターネットでの販売は行っていないという。
初日は平日にもかかわらず、オープン前に15人ほどが列を作った。開始時間15分を過ぎたころには、30人~40人ほどの利用が見られた。古書の価格は100円~数十万円。
芳賀さんは「本が売れなくなり、店頭販売を撤退しネット販売へ移行している古書店も多い。今後、国内でiPadが発売されるなど電子書籍が広がることで、古本が読まれなくなるという危機感も持っている。しかし、だからこそ本と直接触れ合える場所がますます必要となってくるのでは。こうしたイベントを多くの方々に知っていただき、本の魅力を再発見していただければ」と話す。
開催時間は24日=10時~19時、25日=10時~16時。