4万9,800円の挙式サービスを提供するBUAホールディングス(千代田区)は5月27日、「ブレスアスオール天王洲アイル店」(品川区東品川1)を都営浅草線高輪台駅近くに移転オープンした。
同社は阪神淡路大震災がきっかけで2000年に設立。「震災で家がつぶれて焼けてしまった人が大勢いて、1年が過ぎても神戸の街はまだ復興していなかった」と話すのは同社社長の川辺徹さん。当時、川辺さんは大阪で父・康夫さんが経営する礼服専門のアパレル製造メーカーで働いていた。「震災を理由に退職した部下が結婚することになり、何とか式を挙げさせたいと思った。金銭的な理由で、結婚式を挙げたくても挙げられ人の役に立ちたかった」と振り返る。
川辺さんは家族の協力を得て、4万9,800円の挙式を実現。挙式コースには、挙式料、新郎新婦衣装各1点、小物一式、美容、着付けなどが含まれる。1号店を大阪に出店すると、翌年には東京・秋葉原に進出。その後、天王洲アイル、新宿、渋谷と出店し、現在は大阪、新宿、高輪台の3店舗を展開する。
天王洲店の移転理由は「競合が増えたから」(川辺さん)。「リーマンショック以降、都内に同じようなサービスを提供する所が増えたため、平日の利用客が流れてしまった」という。
これまで「低価格」を売りにしていた同社だが、移転を機にコンセプトを「少人数のアットホームな結婚式」に切り替える。高輪台店は「あたたかさ」をテーマに、「家族のきずなを深める」サービスを提供。併設するチャペルの収容人数は最大40人で、和婚にも対応する。
同社は2005年より神前式をスタート。品川神社、居木神社、豊川稲荷、芝大神宮で行うことができ、料金は12万8,000円~(別途初穂料)。このほか平日限定の「和装ロケーション撮影プラン」(4万9,800円)、御殿山ガーデンホテルラフォーレ東京(北品川4)で行う「少人数会食プラン」(15人=31万5,500円)、家族での会食・お披露目会向けに「なだ万料亭御殿山限定プラン」(同=29万8,000円)なども用意する。
「結婚式は2人が出会った奇跡を祝い、新郎新婦が親に感謝するために行うもの。これは、5万円の式でも500万円の式でも同じこと。今後は新しい家族が誕生する場所として、両家の節目ときずなを作る手伝いができれば。来年にはお客さまと一緒に田植えに行くなどのイベントも開催したい」とも。
移転オープンを記念して、6月までの挙式申し込みに限り、「挙式コース」を平日=3万円、土曜・日曜・祝日=4万円で提供する。