12月1日の発売まであと9日と迫った11月22日、ソニー(港区港南1)が開発した世界初の自発光方式の有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)テレビが早くも、家電量販店などの店頭に勢ぞろいした。
有機ディスプレーとは、電界発光を使用したディスプレーのことで光る性質をもった有機物質(発光体)を使って開発された。自発光方式であるため、他のディスプレーよりも省電力で応答速度が速いのが特徴。同製品には、同社が開発した有機ELパネル「オーガニックパネル」が搭載されている。同パネルは、発光に必要な有機層を2枚の薄いガラス板で挟んでいるため、厚みが最も薄い部分は3ミリを実現している。
「かっこよさ、スタイリッシュさを極めて、インテリアのような家電にしたかった」(同社広報)というアイデアのもと、最初にデザインを決めて、次に薄さ、軽さ、機能などを検討。薄く、軽いディスプレー部分をアルミ素材のアームで支えたシンプルな造形で、デザインコンセプトである「浮遊感」を演出した。画面サイズは11型で、本体スタンドを含む大きさは、幅=287ミリ、高さ=253ミリ、奥行き=140ミリ。
同社広報担当者は「画面サイズは11型とあまり大きくないので、ファミリーならば寝室や書斎で、またはひとり暮らしの人に使ってもらいたい」と話している。
価格は20万円。