品川区シティプロモーション認定事業「LunchTrip(ランチトリップ) in 品川~国際的な品川の魅力を20代が発信」が来年明けより本格スタートする見通しとなった。
同区の都市イメージや魅力の発信につながる新規事業や活動に、必要経費の2分の1(上限150万円)以内を助成する。今年9月25日には同認定事業として7つの事業が決定した。
LunchTripは外国料理レストランや大使館と連携し、その国の料理を食べながらテーマ国への理解を深めるイベント。2008年に活動を始め、これまでに海外を含む80以上の国と地域で開催している。同認定事業に選ばれた理由は、品川区には大使館が多く、過去にミャンマー、セルビアなどの大使館で実施したイベントが評価されたからだ。
同イベントでは、テーマ国の関係者や旅行経験者は「ガイド」、参加者は「パッセンジャーズ(乗客)」と呼ばれる。オープニングでは機内アナウンス調でガイダンスを行い、ガイドが現地での生活や滞在経験について話すことで、パッセンジャーズは海外旅行を疑似体験する。さらに、貧困問題などを扱うワークショップでは問題解決のための真剣な議論を行い、最後に現地の料理を提供する。
代表の松澤亜美さんは、海外ウェブサービスの日本法人でマネジャーとして働きながらLunchTripに取り組んでいる。活動は現在8年目で、これまでに延べ3000人以上の「乗客」をもてなしてきた。当初3人だった運営メンバーは現在7人で、出産の準備や海外への移住などにより増減してきたという。
「私が海外に留学していたころ、住んでいた家の近くで偏見による殺人事件が発生した。お互いを理解し合えば、そんな悲劇を防げるのではないかと考えた」と松澤さん。品川区シティプロモーション認定事業では「20代の若者を中心にSNSを活用し、品川の国際的な魅力を発信していきたい」とも。