三菱鉛筆(品川区大井1)で4月3日、毎年恒例の「鉛筆けずり入社式」が行われた。本社所在地は大井町駅東口エリアの池上通り沿い(東大井5)だが、新社屋建設中のため昨年5月より同西口の住友不動産大井町駅前ビルに仮移転している。
2008年に若手社員のアイデアから生まれた同入社式は、1958(昭和33)年発売の国産鉛筆「uni(ゆに)」50周年を記念してスタートした。新入社員が今後深く関わる筆記具に、より愛着を持ってもらうことを目的とする。今年で10年目。
本年度は新入社員18人(男性13人、女性5人)が参加した。新入社員にはまず、「2017.4.1 Welcome to Mitsubishi Pencil」と名入れした鉛筆12本と小刀を支給。一人で鉛筆削りに挑戦した後、先輩社員から削り方を教わり、再び挑戦した。
「小刀で鉛筆を削るのは初めて」という新入社員の男性は「削り始めると楽しくて止まらなくなる。削り始めは不格好だったが、だんだん整ってきた」と笑顔を見せた。見守っていた先輩社員は「今年の新入生は丁寧で上手」と安心の表情を浮かべる。
式の最後には、削った鉛筆で今後の抱負と意気込みを書き初め。「一本入魂」や「真摯(しんし)」、「全てに興味を持って」など、それぞれが入社の決意を表明した。
同社副社長の数原徹朗さんは「社会人として仕事を始めたら、楽しいことや面白いことはもちろん、つらいことや嫌なこともたくさんあると思う。絶えず自分を磨きながら、課題を乗り越えていってほしい」とエールを送った。