中延駅近くにファブスペース「ファブラボ品川」(品川区中延4)がリニューアルオープンして1カ月がたった。運営はオープンデザインの啓発活動を行うhamade.cc(同)。
同所は2014年11月、デジタルファブリケーションの市民工房「at.Fab(アトファブ)」としてスタート。3D プリンターやレーザーカッター、電子工作機器類を備えていた。坪数は7坪。
今回のリニューアルでは、「作業療法」を同スペースの軸に据えたという。作業療法はリハビリテーション医療の一分野で、食事や料理、スポーツ、遊びなどを通じて行う治療や援助のこと。
代表の濱中直樹さんは「デジタルファブリケーションを通じて、健常者と障がい者が同じ目線で社会参加できる環境を整えた」と話す。
月額2,000円の会員制。工房では以前と同じく、レーザー加工機や3Dプリンター、ボール盤が利用できる。そのほか、はんだごてなどの各種ハンドツールの貸し出しや加工代行も。3Dプリンターやプログラミングを使ったワークショップを週3日ペースで開催する。
同店ディレクターの林園子さんは「これまではアナログなものづくりが主流だったが、今は3Dプリンターで出力すればモノを生み出せる時代。デジタルファブリケーションなら、障がいのある方も気軽に参加し、同じ世界観を共有したものづくりができる」と話す。「外部とも連携しつつ、より多角的な活動をしていきたい。まずは2020年の東京パラリンピックに向けて、私たちの活動を認知してもらえるようなイベントを多数開催していくつもり」と笑顔を見せる。
来店時は要問い合わせ。イベントスケジュールはホームページを参照。