ミュージカル「キャッツ」の日本公演回数が3月12日13時公演で、通算1万回に到達した。場所は昨年8月に大井町に新設された劇団四季専用劇場「キャッツ・シアター」(品川区広町2)。
鳴り止まぬ拍手を聞き、「ラム・タム・タガー」が終演を知らせる場面も
同作品の日本初演は1983(昭和58)年11月。35年4カ月を経て、本記録を達成した。国内演劇史上で1万公演を達成したのは、同じく劇団四季のディズニーミュージカル「ライオンキング」(2015年7月15達成)に次いで2作目。通算公演回数は、1986(昭和61)年11月の東京公演で1000回、2001年11月の大阪公演で5000回、2015年8月の札幌公演で9000回を突破している。
12日終演後、記念の特別カーテンコールに出演キャストの「猫」たちが巨大な「10000」の数字のオブジェを掲げ、劇場後方から登場した。
マンカストラップ役を務める加藤迪(すすむ)さんが「多くのお客さまに愛していただけたことを非常に感謝している。これからもお客さまと共に、『キャッツ』の歴史の一ページを作っていきたい」と話し、会場に集結したファンへの感謝と抱負を伝えた。
このあいさつに観客は総立ちで、何度もアンコールの拍手を送った。鳴りやまぬ拍手に「猫」の一匹「ラム・タム・タガー」が終演を告げる場面も。
1万公演達成を記念して、「キャッツ・シアター」最寄駅のりんかい線・大井町駅の発車ベルがキャッツ内で使用されるメロディーに変更されている。
「キャッツ」は、ノーベル賞作家T.S.エリオット(1888~1965)の詩集「Old Possum's Book of Practical Cats」を基に、作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーさんらによって作られたミュージカル。満月が輝く都会のごみ捨て場で、人間に飼いならされることなく、したたかに個性豊かに生き抜く24匹の猫の姿を描く。
現在、日本公演の総入場者数は995万人を超え、今年4月には通算入場者数1000万人を達成予定。