羽田空港国際線増便に向け、飛行ルートについての情報発信拠点(品川区東五反田1)が都営浅草線五反田駅構内に開設されて1カ月がたった。運営は国土交通省(千代田区)。
国土交通省は2020年に向け、インバウンド需要など諸外国と日本の結びつきの強化を見込み、羽田空港の機能強化を計画している。滑走路の使い方や飛行経路などを見直すことで、深夜・早朝時間帯以外の国際線の発着回数を最大で年間約3.9万回(約1.7倍)増やす予定という。五反田は東京都心上空を飛行する新ルートの場合、15時~19時の南風経路時に新飛行経路案ルート直下となり、地上から450メートル以上の高度で飛行する見込み。
飛行ルートの説明について、国土交通省ではこれまでキャラバン型の情報発信拠点を各地で展開。常設拠点は羽田空港ターミナルに引き続き2カ所目となる。
施設内には、高度別、屋内外などいくつかの環境を設定し、街なかから飛行機がどのように見えるかを示した映像と、状況に応じた騒音環境を体験できるサウンドシミュレーター、オンラインで国土交通省への意見を提出できる情報端末を設置する。そのほか、取り組みを紹介する冊子の配布なども行う。施設面積は約8坪。
国土交通省航空局専門官の宮野保和さんは開設の経緯について、「五反田駅は多くの路線が乗り入れ、人通りが多いエリア。品川区に住む皆さまに広く施策を理解していただくための拠点としたい」と話す。「羽田空港は日本の経済や社会において重要な役割を担っている。皆さまの意見に耳を傾け、国際線増便に向けて今後も丁寧な情報発信を心掛けていく」とも。
営業時間は11時30分~20時。