大崎・百反通り沿いのフレンチ「ビストロ八木商店」(品川区西品川3、TEL 03-6417-9287)が「bistro-yagishowten」としてリニューアルオープンし、2カ月がたった。
旧店舗の隣にあったテナントを合併し、1棟の店として改装した。店主の八木隆文さんは「隣の店は高齢のオーナーが切り盛りしていたが、2020年12月に閉店した。以前から、隣が空いたら借りようかと考えていたが、いざ空くと悩んだ。半年間ほど新しい借り手がつかず、コロナ禍の長期化を心配しつつも物件の条件が希望に合致したため、リニューアルに踏み切った」と話す。
リニューアル後の店舗面積は1階と2階合わせて30坪で、旧店舗の2倍に。席数は1階のカウンター席が7席、2階のカウンター席が3席、テーブル席が16席で、約1.5倍となった。
外観は元の素材を生かし、コンテナハウスやフランスのカフェの色合いなどを参考に外壁を整えた。内装はフランスのビストロをイメージし、客が疲れにくいように大きなテーブルやローチェアを置く。広くなった調理場には、低温調理ができるスチームコンベクションオーブンなどの新しい機材や食器を導入した。
八木さんは「目立ちつつも控えめな印象で、常連さんを大切にできる店を目指した。新しいことにチャレンジできる環境を整えたので、より面白い店になっていくのでは」と目を輝かせる。
ランチメニューは2週単位で入れ替える。「鶏もも肉のブレゼ~トマトクリームソース~(パン、サラダ付き)」、「真鱈(まだら)のガルビュール風~生ハムと野菜のスープ仕立て~(パン、サラダ付き)」「半熟卵のオムライス~ビーフシチューソース~(サラダ付き)」(1,200円)などのほか、「本日のデザート」(300円)を提供する。
ランチのドリンクは、自家焙煎(ばいせん)豆を使うドリップコーヒー(200円)、紅茶、オレンジジュース(以上100円)、生ビール(サッポロ・グラス=550円、小=350円)などをそろえる。
ディナーメニューは「パテ ド カンパーニュ~田舎風お肉のテリーヌ」(1,100円)、「八木商店のシュルキュトリ盛り~自家製お肉の加工品を盛り合わせで」(2,100円)など。
ディナーのドリンクは、グラスワイン(900円~)、生ビール(サッポロ・550円)、食後酒のカルバドス(1,100円)などを用意する(ディナーの価格は税別)。
客単価はランチ=1,200円、ディナー=6,000円~8,000円。客層はオフィスワーカーのほか、近隣に住む30~60代の夫婦がディナーに訪れることが多いという。
「ワインや料理を居心地のいい空間で、リーズナブルに提供している。最近は感染状況から予約が少なく、売り上げがきつくなり始めたが、フレンチ・ビストロを身近に感じられる場として利用してもらえたら」と八木さん。「2号店の『hinata cafe(ヒナタカフェ)』(大井1)から焙煎したコーヒー豆を仕入れたり、客同士の行き来があったりと、交流が生まれている。2号店の店長は元スタッフ。若手の育成は常に考えていて、学びたい人には活躍できる機会や場を提供したい」とほほ笑む。
営業時間は11時30分~14時、18時~23時。まん延防止等重点措置期間中は21時まで。定休日は日曜と隔週1日で、フェイスブックで告知する。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、入り口に消毒液を設置し、スタッフはマスクを着用する。ディナータイムは座席の間隔を広くする。まん延防止等重点措置など新型コロナウイルス感染症の感染状況が著しく悪化した場合はテークアウトに対応する。