不動前駅近くのかむろ坂で3月26日、「かむろ坂さくらまつり」が開催される。主催は地元の有志メンバーによる実行委員会。
「かむろ坂さくらまつり」の開催時は車両の通行を規制する(写真提供=かむろ坂さくらまつり実行委員会)
2016(平成28)年に初開催し、今年で5回目。地元出身で実行委員長の石川宙さんが、小中学校の同級生で区議会議員の大倉たかひろさんと一緒に立ち上げた。2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響で中止していたが、4年ぶりに復活する。
かむろ坂の両側に植えられた桜並木が開花すると、桜のトンネルのようになることから、石川さんは「桜景色の下、普段は車道になっている道の真ん中をみんなに歩いてもらいたい」と話す。「地域の人同士がつながりを持てる機会をつくりたい」とも。
有志で集まった9人の実行委員は、地元出身者と地域に新しく住み始めたメンバーがほぼ半々。さくらまつり以外の時期は、不動前エリアの清掃活動を月1回行い、交流を続けてきたという。当日は地元ボランティアも参加し、約50人でイベントを運営する。
さくらまつり当日は、「オオゼキ 目黒不動前店」(西五反田4)前からかむろ坂上の交差点までを車両通行規制し、来場者は約480メートルの桜のトンネルを散歩できる。地元飲食店14店が出店するエリアでは、「東印度カレー商会」や「キャトルアブリール」(以上、西五反田4)、「Bar TORIO」(西五反田5)などの屋台が並ぶ。
坂沿いのかむろ坂公園(西五反田4)では写真展を開催するほか、さくらまつり公式グッズとして近隣のギャラリー「LEESAYA」 (目黒区)が制作協力したTシャツやサコッシュを販売する。
坂に面する区立第四日野小学校(西五反田4)の体育館では、地元団体が演奏やダンスを披露する。氷川神社(西五反田5)を拠点に活動する「桐若囃子(きりわかはやし)保存会」も出演し、祭りを盛り上げる。
新たな試みとして、区境を越えて目黒不動尊(目黒区)も会場になる。住職が特別境内案内をする(当日先着制)ほか、近隣の飲食店4店や地域のスポーツチーム、ボーイスカウトなどのブースを設置。「HONEYCOMB & HOPWORKS(ハニカムホップワークス)」(新宿区)が醸造したさくらまつりオリジナルのクラフトビールも販売する。
関連イベントとして、目黒不動商店街でスタンプラリーを行う。「LOTUS DENTAL CLINIC」(西五反田3)では25日・26日に院内を使ってアート展「春と桜展」を開く。入場無料。
「この数年、我慢を続けてきた子どもたちに楽しんでもらいたい。卒業式も満足にできず、離れ離れになった友人同士の再会の場になったらうれしい」と石川さん。大倉さんは「自分たちの町にはこんなにすてきな桜があると、地域の人たちに愛着を持ってもらえたら」と話す。
開催時間は、かむろ坂エリア=12時~16時、目黒不動尊エリア=11時~17時。かむろ坂の車両通行規制は11時~17時。