品川経済新聞の2024年上半期PV(ページビュー)ランキングは、建て替え工事計画によって閉館が迫った五反田TOCビルの記事が1位となった。2位には、同ビルが閉館を撤回し、再営業計画を発表したニュースが続いた。
ランキングは、今年1月1日から6月30日までに配信した「ヘッドラインニュース」のPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 五反田TOCビル、閉館迫る テナントの閉店・移転相次ぐ(3/21)
2. 五反田「新TOCビル」が計画変更 賃貸事業を再開、建て替え着工は2033年秋に(4/9)
3. アトレ品川に「海鮮寿し トリトン」 北海道発の回転ずしチェーン、都内3店目(4/8)
4. 大井町に「品川サウナ」 3種の水風呂と2種のサウナ、宿泊カプセルも(6/24)
5. 星野リゾート「OMO5 東京五反田」開業 グルメツアーや夜景をアピール(4/11)
6. 大崎につけ麺店「つじ田」 品川区初出店、大崎店から麺と内装リニューアル
(1/10)
7. 大井町に「立食い中華蕎麦 いりこ屋」 目黒「勝丸」の煮干し味をアレンジ(2/5)
8. 荏原中延に「アトラ食堂」 戸越から移転、週末営業から独立(5/29)
9. 武蔵小山で10回目の「ムサコたけのこ祭り」 タケノコ汁3000杯振る舞いも(4/10)
10. 大井町に中華料理店「ニーハオ」 羽根付きギョーザ提供、品川エリア初出店(5/15)
五反田TOC(東京卸売センター)は1970(昭和45)年に完成。店舗やオフィス、飲食街、小売テナント、ショールーム、ホール、会議室、展示場などを備え、卸売業や流通業を支える五反田のランドマークとして知られる。
築後50年以上が経過していることから、総合デベロッパーの「テーオーシー」は2021年8月、同施設の建て替え計画を発表した。今年3月末の閉館・春ごろの解体着工が見込まれ、閉館が迫った今年1月以降は入居テナントの移転や閉店が相次いだ。その後、同社は4月9日、工事計画の見直しと変更を発表。建物の検査やメンテナンス、リニューアルを行った上で、今年9月ごろからビル賃貸と催事事業を再開する方針を固めた。新TOCビルの建て替え工事着手は2033年9月ごろの予定。
PVランキング3位は、北海道発回転ずしチェーン「海鮮寿し トリトン」開店の記事。トップ10内に、飲食チェーンやホテルブランドの出店ニュースが並ぶ中、ワインと洋風の食事を提供する「アトラ食堂」や、開催10回目を迎えた「ムサコたけのこ祭り」など、個人店や地域イベントの記事も注目を集めた。
「アトラ食堂」は、ルーローハンと家庭料理の店「おかかキッチン」(戸越6)店内に週末限定で営業していたが、のちに独立して荏原中延に移転した。オープン後の様子について、店主の山崎恵子さんは「戸越時代からのお客さんに加え、中延の新しいお客さんもちらほら増えてきている。日曜のランチは、フレンチブルドッグのアトラと夫が手伝いに来てくれることもあり、アトラに会いに来るお客さんもいる」と話す。「最近は生がきや大アサリなどを仕入れて、月に何度か提供している。パスタは変わり種メニューをなるべく用意していて、お客さんにも楽しんでもらえているようだ」とも。
2024年上半期の広域品川圏では、五反田TOCビルの計画変更や五反田JPビルディングの開業など街の大規模開発に関するニュースが相次いだ。一方、コロナ禍が明け、個人店のオープンや地域イベントの開催が増加傾向になった。品川経済新聞は引き続き、変わりゆく街の様子を細やかに発信していきたい。