
「とんかつ日本橋食堂」(品川区東大井5、TEL03-6456-5033)が3月23日、大井町・すずらん通り沿いにオープンした。
経営は、1982(昭和57年)年から2024年12月30日までの43年間、大井銀座商店街で居酒屋「唐屋利久」を営業した平野俊男さんと浩司さんの双子の兄弟。店舗面積は17坪。席数はカウンター11席。
出店の経緯について、浩司さんは「諸事情あって居酒屋を閉店することになり、そのタイミングで父が営んでいた食堂を大井町で復活させようという流れになった。場所は同店創業の地だったすずらん通りで、姉が約26年経営した焼き肉店「炭火焼肉 唐がらし」跡を改装した」と話す。
新規開業に際して、「とんかつ檍(あおき)」(大田区)社長の後押しがあったという。「檍の社長とわれわれ兄弟はいとこで、今回の開業を全面的にサポートしてもらった。社長はかつての日本橋食堂で働いていた時期があり、父との関係性もあって親身になってくれたんだと思う」と浩司さん。
先代の店名をそのまま受け継ぐ。大井町なのに店名が日本橋なのは、「父が八重洲の食堂で修業していたことから、東海道五十三次の起点で、知名度の高い日本橋の名称にあやかったのかもしれない」と俊男さん。浩司さんは、「父は東海道をなぞって、53店舗まで増やすぐらい事業を大きくしたいと語っていた」と懐かしむ。
同店のメニューは「とんかつ檍」と同様の構成で、パン粉やとんかつソースも檍のプライベートブランド(PB)商品を使う。開業前には檍で、とんかつ店のオペレーションなどに関する研修を受講。カタロースやリブロースには肉のやわらかさが特徴だという「紫峰(しほう)もち豚」を、ロースやヒレには甘い脂身を持つという「林SPF」を使う。
フードメニューは、平日昼限定の「ロースかつ定食」(1,300円)ほか、「カタロースかつ定食」(1,500円)、「上ロースかつ定食」、「ひれかつ定食」(以上1,600円)、「特ロースかつ定食」(2,000円)、「リブロースかつ定食」(3,000円)、「かつカレー」(1,300円)などをそろえる。カレーは檍直伝のレシピで、だしが出た段階で野菜を取り除き、具材はタマネギと豚肉のみで提供する。
ドリンクメニューは、「コカ・コーラ」(300円)と「スーパードライ中瓶」「サントリー生中」(以上650円)をそろえる。
今後について、浩司さんは「唐屋利久で提供していたアジフライを4月中に始められたらと考えている。東京湾で釣ってきた黄金アジを使うので、鮮度がよい状態で提供できる。そのほかにもメンチカツやしょうが焼き、期間限定でイサキやキスのフライも用意する予定なので、ぜひ食べに来てもらえたら」と話す。
営業時間は、11時~15時、17時~20時。日曜・月曜定休。