
「立呑(の)み 8(はち)」(品川区東大井5、TEL 03-6433-9500)が5月30日、旧店舗の隣に新築した「8(はち)ビル」の1・2階に移転オープンした。経営は「H (エイチ)」(同)。
2016(平成28)年2月、和食ダイニングバー「H(エイチ)」のオープン10周年を記念して開業した同店。入居していたビルの建て替え計画に伴う立ち退き要請に応じ、今年1月15日に閉店。大家さんからの提案で、旧店舗東隣にある駐車場だった約8坪の土地の権利を取得し、自社ビルを建てたという。
同社社長の中田一さんは「すぐ隣に自社ビルを建てることに決めたのは、営業する場所が大きく変わると店の雰囲気や客の流れが変わってしまうから」と話す。「土地の面積が前店の半分ほどなので、席数を確保するために当初は2階建てで検討したが、さらなる事業展開を考えて4階建ての飲食ビルにしようと腹をくくった」とも。
同ビルは地上4階建て、延べ床面積32坪。1・2階が立ち飲みフロアで、収容人数は1階=18人、2階=25人。3階に、同社が近所で運営していた「StandingBar(スタンディングバー) 三八」(同)を移転し、予約制の個室バー「三八(サンパチ)」(6~8席)が営業する。4階は、常連客や知り合いのみを案内するルーフトップバー「84(ハチヨン)テラス」(6~12席)を始めた。
内装は、コンクリートと鉄、木材を組み合わせ、おしゃれな雰囲気を演出。5センチ単位でテーブルや通路の幅を調整するなど、限られた敷地を最大限活用したという。「旧店や系列店でお世話になっていた内装業者が建築も手がけていたため、スムーズに進んだ」と中田さん。
フードメニューは、8種類の海鮮を盛り付けた「8盛り」(1,500円)や、「肉刺し四種盛り」(1,300円)など、移転前の定番商品を用意する。一方、「ブルーベリーと酒粕マスカルポーネ」(650円)や「鯛ちくわ磯辺揚げ」(680円)、「特選牛すきコロッケ」(900円)といった新メニューを開発。移転を機に、3~4割のメニューを入れ替えたという。
ドリンクメニューは、レモン、ライム、ユズなどのかんきつ類を使った「8サワー」、ウーロン茶と紅茶を組み合わせた「ウーティーハイ」、「水だしジャスミンハイ」(以上550円)、「酒かすカルピスサワー」(600円)、クラフトコーラ(450円)など。
3階限定メニューで、「ソラリス ユヴェンタ ルージュ」(9,800円)や「シルバー ズィーベン」(6,500円)などの日本産ワインも用意する。4階はバーベキュー付き飲み放題プラン(3時間=8,800円)のみ。
中田さんは「9年間営業してきた店をそのまま移したのではなくさらに進化させた。新しい『8』に足を運んでほしい。夜になれば大きな8の看板が光り、とても目立つ。大井町のランドマークとして地元を盛り上げていきたい」と意気込む。
営業時間は、平日・土曜=17時~翌1時、日曜・祝日=16時~24時。