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新馬場で郷土料理「品川めし」再現試食イベント 現代版レシピを考案

今回のイベントで考案された現代版の「品川めし」

今回のイベントで考案された現代版の「品川めし」

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 「『品川めし』お披露目会」が8月25日、新馬場駅近くのフリースペース「寺子屋みろく」(品川区北品川2)で開催された。主催は「文化と生物学」編集部。

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 オンラインメディア「文化と生物学」は、生物学のバックグラウンドを持つ研究者や編集者、文化施設ディレクターなどが運営する領域横断型メディアプロジェクト。これまで第1号「『化粧』と『怪獣』」、第2号「『キャラ』と『腐敗』」などの特集号を発行し、PDFとKindleで発信している。

 「『品川めし』お披露目会」は、現在制作中の第3号「『宗教』と『シャコ』」企画の一環。「品川めし」は、かつて品川浦で豊富に水揚げされたシャコなどを甘辛く煮てご飯に載せた料理で、漁師たちのまかない飯として親しまれていたと伝えられている。シャコの漁獲量が減って食べる機会が少なくなり、正式な資料やレシピが残っていないため、どんな料理だったのかは不明だという。

 同編集部の飯沢未央さんは「シャコについて調べている中で、『品川めし』の存在を知った。シャコを使った郷土料理はあまりなく、私自身が品川区民ということもあり、興味を引かれて企画に至った」と話す。同企画では、「品川めし」有識者への取材内容を基に、アーティスト・フードデザイナーの中山晴奈さんが「品川めし」のレシピを考案した。

 25日のお披露目会では、シャコに加え、アサリやアオヤギ(バカガイ)を甘辛く煮付けた物をご飯にかけた「品川めし」を振る舞った。かつて「品川めし」が食べられていた頃の味を知る猟師町の人々などが参加し、「子どもが汁をかけてご飯をたくさん食べられるように、濃いめの味付けだった」「その日余った魚介を適当に入れていた」「シャコの脚だけを集めて食べていたこともある」などと貴重な体験を語っていた。

 「中山さんが再現した『品川めし』は想像を超えたおいしさで、エビなど人気食材の影で幻となりつつあるのが惜しいほど、シャコは豊かなうまみを持つ食材なのだと、あらためて驚かされた。猟師町の方々が『おいしい』と言ってくれたことも、心からうれしく感じた」と飯沢さん。「当時の話をいろいろと聞かせてもらうことができ、味覚を通じてかつての暮らしを共有いただいたことは、大変有意義な時間だった」と話す。

 イベントやレシピの詳細は、9月発行予定の「文化と生物学 Vol.03 『宗教』と『シャコ』」に掲載される。

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