オリックス自動車、山手線全駅にカーシェアリングの拠点設置へ

「オリックス自動車」が手掛けるカーシェアリングの車両ステーション(写真は丸の内中央パーキング)。

「オリックス自動車」が手掛けるカーシェアリングの車両ステーション(写真は丸の内中央パーキング)。

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 オリックス自動車(港区芝3)は4月17日より、カーシェアリング事業推進のため、JR山手線全29駅にカーシェアリングの車両ステーション(駐車場)を設置する。

カーシェアリングを利用する際、ICカードが貸出・返却時の鍵となる。

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 カーシェアリングは、1台の自動車を複数で利用する自動車の新しい利用形態。交通渋滞の緩和や駐車スペースの削減、環境負荷の低い移動手段としてのメリットに注目が集まっている。同社では現在、東京、千葉、神奈川、愛知、京都で車300台を所有し、今年3月末現在の会員数は4,350人。利用者の7割が男性、さらに全体の46%が30代男性。

 スイスなどのカーシェアリング先進国では、1枚のICカードで、バス、タクシー、路面電車、カーシェアリングの車両が利用できる仕組みになっており、交通手段を簡単に選択できるという。今回、山手線全駅にステーションを設置することで、「鉄道とカーシェアリングを組み合わせた欧州式の利用方法に近づいた」(同社広報担当の滝川ちひろさん)。

 同サービスは、会員登録後にICカードを発行、利用時にインターネットや携帯電話端末を使って予約する。利用者は予約時間に無人のステーションへ行き、ICカードを貸出・返却時の鍵として使用。昨年4月1日から、ICカード乗車券「PASMO」を同サービスのICカードとして利用できる仕組みを採用している(4月9日現在「Suica」は使用不可)。

 料金は個人の場合、利用登録手数料=5,250円、ICカード発行手数料(1枚あたり)=1,480円の初期費用に、月額使用料(Aプラン=2,980円、Bプラン=1,480円)、時間料金、距離料金が加算される。

 滝川さんは「日中は法人利用、週末は個人利用の需要があるので、ターゲットは特に絞っていないが、山手線全駅に設置することでビジネスマンの利用増加を見込んでいる。カーシェアリングが鉄道・バス・タクシーに次ぐ第4の交通手段となれば。今後はステーションを増やし、2013年3月までに車両2,000台を目指す」と話す。

 広域品川圏におけるカーシェアリングの拠点は現在、品川駅港南口、高輪口、天王洲アイル駅ほか8カ所(4月9日現在)。今回は、五反田駅、大崎駅、恵比寿駅、御徒町駅、鶯谷駅から先行設置を始め、5月中旬には全駅の配備を完了する予定。

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