「夕張夫妻」がカンヌでグランプリ受賞-ビーコンが企画・制作

広告業界のワールドカップとも言われる「カンヌ広告祭」で最高賞を受賞した「夕張夫妻」。左が「父さん(倒産)」、右が「まっ母さん(真っ赤)」。座右の銘は「金はないけど、愛はある」。

広告業界のワールドカップとも言われる「カンヌ広告祭」で最高賞を受賞した「夕張夫妻」。左が「父さん(倒産)」、右が「まっ母さん(真っ赤)」。座右の銘は「金はないけど、愛はある」。

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 ビーコンコミュニケーションズ(品川区上大崎3)が企画・制作したキャラクター「夕張夫妻」が、世界最大級の広告祭「2009年カンヌ国際広告祭」のプロモグランプリ、PR金獅子賞を受賞した。

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 「夕張夫妻」は、2007年に財政破たんした夕張市の再生プロジェクトで制作された「父さん(倒産)」と「まっ母さん(真っ赤)」による「自虐系」キャラクター。同市の離婚件数が全国的に見ても低いことから、同市が抱えている「負債」に「夫妻」を掛けている。経済的な自立と観光客の増加を目指し、同キャラクターを活用して「夫婦円満の町」を全国にアピール。最小限のコストで、グッズや商品など多くのコラボレーションにつなげ、ビジネスを拡大した。

 今回の受賞理由について同社は「これまでの広告の常識を超える、プロモーションとPRを駆使した戦略と手法により、新たなコミュニケーション手法を構築したことが評価されたのでは」と分析する。

 「夕張夫妻」を制作した同社クリエーティブディレクター三寺雅人さんは「制作するにあたり頭の中でアイデアを考えてはいたが、夕張市の背景や状況をリサーチするにつれてイメージが沸き、ひらめきにつながった。今後も、世の中を大きく動かすようなプロモーションを作り続けていきたい」と意欲をみせる。

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