コクヨ東京ショールーム(港区港南1)で7月22日、コクヨグループ「コクヨS&T」(大阪市東成区)の新製品「meetima(ミーティマ) XVDコミュニケーションシステム」の発表会が行われた。
同商品は映像高圧縮技術XVDにより、フルハイビジョンの映像を一般光インターネット回線で使用可能な映像コミュニケーションシステム。XVDは「XVD Technology Holdings」(米国カリフォルニア州)が開発した、ブロックノイズといわれる映像破綻を起こしにくいなどの特徴を持つ映像高圧縮技術。「コクヨS&T」は今年4月に同社と同技術を採用した製品の製造・販売のライセンス契約を締結した。
発売に至った経緯について、「コクヨS&T」森川卓也社長は「IT環境が整った昨今、働き方や働く場所の多様化が進んでいる。そのため遠隔地とのコミュニケーションがスムーズに進めば、移動時間や移動にかかる経費、それに伴い発生する炭酸ガスの減量にもつながる」と話す。
同システムの中心となるのは映像圧縮伝送装置の「meetima XVDコミュニケーションボックス」。相手の表情やホワイトボードに書いた手書きの文字や紙のカタログ、資料など細部まで映し出すことができるので臨場感のあるコミュニケーションを実現する。価格は126万円。同商品を含むHDカメラ、フルハイビジョン対応ディスプレーなどの推奨構成価格は約250万円。発売後1年の売り上げ目標は5億円を目指す。
コクヨの黒田章裕社長は「今回の新製品はテレビ会議システムの延長と思われがちだが、『低帯域でも高性能』という特徴を生かしてオフィスを越えたさまざまな場所で役に立つのでは」とコメント。今後、工場、研究施設、教育、医療などの幅広い分野での需要を見込む。
発売は今年10月を予定。