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品川アクアスタジアムに福島のジェラート店-山梨と長野の生乳使う

エプソン品川アクアスタジアムの1階にオープンする「セレーネ イタリアンジェラート)」の店長、片平さん(左)とスタッフ

エプソン品川アクアスタジアムの1階にオープンする「セレーネ イタリアンジェラート)」の店長、片平さん(左)とスタッフ

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 エプソン品川アクアスタジアム(港区高輪4)に1月14日、イタリアンジェラート店「Selene Italian Gelato(セレーネ イタリアンジェラート)」(TEL 03-5420-0575)がオープンする。

「セレーネ イタリアンジェラート」のジェラート

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 同店は、片平ジャージー自然牧場(福島県伊達市)が経営するジェラート店「まきばのジャージー」の姉妹店。「まきばのジャージー」は18年間、行楽シーズンなどには行列の絶えない店として地元で愛されてきた。しかし原発の事故以来、状況は一変。牛舎から牛を出さず、独自に原乳、製品の放射能検査を実施して営業を続けているが、売り上げは激減した。

 昨年8月、被災地復興支援「ざくろ坂プロジェクト」の世話人で、ノンフィクション作家の吉永みち子さんが声を掛けたのを機に、グランドプリンスホテル新高輪(高輪3)の一角に期間限定で出店。9日間で約4,400人が訪れた。

 もともと東京進出は昨年の12月を予定。ところが直前の11月に、福島県内で福島県産の牛乳の学校給食での使用禁止を求める声が高まり、自社牧場で育ててきたジャージー牛の乳を使用することを断念。出店予定を1カ月延期した。

 福島の店舗では、現在も自社牧場の生乳を使用しているが、「セレーネ イタリアンジェラート」では、山梨県と長野県の牧場から生乳を仕入れて販売。片平ジャージー自然牧場の片平晋作社長は「エプソン品川アクアスタジアムのメーン客層は親子連れ。お客さまに安心していただくためにも、悩み抜いた末に福島県産の生乳は使わないことを決めた」と話す。

 ジェラートは、「濃厚で栄養価の高い」ジャージー牛乳を使用。添加物は一切使わず、「ミルク」「チョコレート」「イチゴ」など常時約20種類をそろえる。価格はシングル=400円、ダブル=450円、トリプル=550円。このほか、ソフトロイヤル(400円)、ワッフルコーン(500円)なども用意。ドリンクは、ブレンド(350円)、カフェラッテ(450円)、オレンジジュース(250円)なども。

 片平さんは「これまで紆余(うよ)曲折があったが、多くの方に支えられ、ようやくこの日を迎えることができた。震災後、福島の店で『甘い物を食べて久しぶりにホッとした』というお客さまの笑顔が忘れられない。以前より、ジェラートで多くの方を笑顔にしたいと強く意識するようになったので、そういう場を東京でも作っていくことができれば」と思い込める。

 営業時間は、平日=12時~22時。土曜=10時~22時(日曜・祝日は21時まで)。

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