青物横丁駅前の商店街一帯で1月14日、街路灯約80本を消灯する。防災訓練の一環。
東日本大震災以降、防災活動に注力している同商店街。2012年2月に近隣企業や行政とともに「しながわ地域防災シンポジウム」を開催し、それぞれの立場で取り組める防災対策や地域との連携について話し合った。
さらに、同6月から「しながわ地域防災ワークショップ」を定期的に実施。消火栓の位置や危険地域の場所を把握するための街歩き、炊き出しの練習を兼ねた芋煮会、衛生講習など、さまざまな取り組みを行っている。
一連の活動を運営する「しながわ街づくり計画」(品川区八潮5)の佐藤亮太さんは、「これまで、身近な事柄をフックに防災に対する意識を高めてきた。その中で、『非常事態』を体験する大切さが議題に上がり、明かりの消えた状態での訓練を行うことにした」と話す。
当日は安全性に配慮し、警察やワークショップ参加者らが街をパトロールするという。また、商店街の各店舗の明かりは通常通り点灯する。
消防団員として約20年活動する防災部長の堀江荘平さんは「防災の知識をストレートに伝えようとしても、敷居が高いこともあり、街の人に受け入れづらい部分も多い。大切なことを伝えながらも、一般の人が取り組みやすい形で体験できる機会は貴重」と話す。
今回の取り組みについて、「大きな事故が起こらないよう、安全面に注意したい」と佐藤さん。「防災活動で重要なのは、住人それぞれが顔の見える関係になること。商店街がそういった活動を率先して行い街のコミュニティーの中心になることは、子育てや安心な街づくりなど、地域の課題を解決する道筋になるのでは」とも。
実施時間は16時~翌7時。