
「荻野屋 回 -kai-」(品川区西五反田8、TEL 03-5747-9258)が、大崎広小路駅近くの五反田JPビルディング1階フードホール「五反田食堂」内にオープンして1カ月がたった。経営は荻野屋(群馬県)。
荻野屋は、1885(明治18)年に群馬県で創業した和食ブランド。陶器に詰めた駅弁「峠の釜めし」を中心に、飲食店や弁当販売を全国展開する。
同店は新ブランドのうどん店業態1号店。同社事業開発室長の辰己賢さんは「群馬県は小麦粉文化もあり、うどんには知見があった。フードホールでは、少々時間のかかる釜めしよりも、誰でもすぐに食べやすいうどんを押し出した方が良いと考えた」と話す。
昨年4月の同ビル開業から約9カ月たってのオープン。辰己さんは「当初このテナントでオープン予定だった別会社の飲食店の出店が取りやめになり、急きょ当社に話が持ちかけられた。ビルの完成までに内装工事が終わらず、フードホールの閉店後に少しずつ工事を進め、ようやくオープンにこぎ着けた」と説明する。
うどんの麺は、群馬県産の小麦粉を使い、小麦の味を生かす塩分量に調整。老若男女誰もが食べやすいよう「シンプルで主張の強すぎない麺」に仕上げたという。スープは、「峠の釜めし」などにも使う秘伝のだしをうどん用に改良して使う。
メニューは「釜あげうどん」「釜ざるうどん」(以上580円)、「峠のかき揚げうどん」(860円)、「肉盛りうどん」(1,200円)、「大舞茸(まいたけ)天うどん」(1,180円)、「海老(えび)まぜうどん」「上州牛牛すじカレーうどん」「あぶり鴨(かも)うどん」(以上1,280円)など。そのほか「峠の釜めし(常温)」(1,400円)、「ダブル峠のかき揚げ丼(白めし)」(1,100円)、「峠のいなりずし」(220円)などのご飯物も提供する。うどんとご飯物は、一部テイクアウト可。うどんのテイクアウトは100円増し。
トッピングは「温玉」「きつねあげ」(以上180円)、「生たまご」(150円)、「大根おろし」「揚げごぼう」(以上100円)など。うどんセットで、「峠の釜めしミニ」(700円)、「茶飯 峠のかき揚げ丼ミニ」(500円)、「茶飯 舞茸丼ミニ」(550円)を用意する。
ドリンクメニューは、埼玉県川越市のクラフトビール「COEDO」(700円)や、日本酒のカップ酒(700円~)などそろえる。
「五反田は、住宅やオフィスビル、大学が隣接する特殊な地域。平日はビジネスパーソン、休日は子ども連れと、客層ががらっと変わるのが予想外で、面白いエリアだと感じている」と辰己さん。「いずれは季節のメニューや洋食メニューも作る予定。看板商品の釜めしに頼りすぎず、新しい料理を見せていけるようチャレンジし続けたい」と意気込む。
営業時間は11時~20時(日曜・月曜は18時まで)。