
ベトナム料理店「イエローバンブー 田町店」(港区芝5、TEL 03-6435-2156)が都営浅草線三田駅近くにオープンして3カ月がたった。
内幸町の本店(千代田区)に続く2店舗目。店舗面積は75坪。席数は、テーブル=80席、個室=26席。入り口や店内には、ベトナムで「ノンラー」と呼ばれる傘のような形状の帽子をランプシェードとしてつり下げる。席数10席と16席の個室合わせて2室を設け、会議や会食の利用に応じる。1室1時間当たりの貸し切り料金は1,100円。
店主の南雅和さんはベトナムの南部出身で、ベトナム戦争後の1983(昭和58)年に14歳で難民として来日。当時品川区内にあった国際救援センターで1年近く過ごした後に進学・就職し、同区内に住んでいた。建設業などで働きながら自分の好きな料理の店の開業を目指し、2011(平成23)年に本店をオープンした。「かつてのベトナム料理は多国籍料理の店で提供される程度で、専門店が少なかった。本場の味との違いも感じ、故郷の料理を日本の人にも知ってもらいたいと思った」と振り返る。
2店舗目を田町で開店した経緯については「コロナ禍で経営の難しさを感じたが、常連のお客さんが足を運んでくれて乗り越えられた。そろそろ拡大していきたいと考えていたところ、田町駅周辺にベトナムの企業が増えていると聞き、出店を決めた」と話す。
料理の歴史や食べ方を提供時に説明することもあるという。「例えば、生春巻きは箸を使うと皮が破れてしまうので、ベトナムでは手で持ってたれを付けて食べる。やわらかい感触も感じてもらえれば」と南さん。メニュー表にも、料理について「フランス植民地時代に生まれたベトナム料理」などの説明を添える。
料理は、ベトナムお好み焼きの「バインセオ」(1,925円)や肉入りの平打ちライスヌードル「フォーガー」(990円)、蒸し春巻き(1,045円)、「フライフィッシュヌードル」(1,628円)、「エビ入り青パパイヤサラダ」(1,100円)などを提供する。
ドリンクは、「ベトナムネップモイ(もち米焼酎)」「ベトナムルアモイ(芋焼酎)」「ベトナムハイボール」(以上605円)、「角ハイボール」(638円)、「香るエール」(693円)などをそろえる。
ランチタイムには、牛肉または鶏肉入りのフォーガーと生春巻き、デザートのセットや、炒め物などのメイン料理とごはん、サラダ、スープのセット(以上1,100円)などを用意する。
南さんは「周辺オフィスで働く人のランチの選択肢に入れてもらえたら。家族連れも大歓迎で、子どもが遊べるようなおもちゃやゲームも用意している」と来店を呼びかける。
営業時間は、ランチタイム=11時~16時、ディナータイム=16時~23時。日曜定休。