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荏原町に「小料理屋 じゅんぺい」 毎日自転車で豊洲市場に通う

「小料理屋 じゅんぺい」店主の秋本順平さん

「小料理屋 じゅんぺい」店主の秋本順平さん

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 「小料理屋 じゅんぺい」(品川区中延5)が、東急大井町線荏原町駅近くにオープンして1カ月がたった。

「小料理屋 じゅんぺい」外観

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 日本料理「旬彩 和食部」跡を一部改装して利用する。店舗面積は約5.8坪。席数は12席。

 店主は、そば店やちゃんこ料理店、荏原町の料亭などで修業してきた秋本順平さん。オープンの経緯について、「板前を始める時から、いつか独立したいと思っていた。最初は地元の大崎近辺で物件を探していたが、たまたま荏原町に良い物件が見つかった。かつての修業先が近く、荏原町にはいろいろお世話になったので、ここでの開業を決めた」と話す。

 和食をメインに客の要望に合わせて料理を出す小料理屋で、秋本さんが1人で切り盛りする。毎朝豊洲市場まで自転車で通い、魚を仕入れているという。「業者に運んでもらえば楽だが、少しでもお金がかからないようにしたい。その分だけ価格を抑えられるので、いい食材をお客さんに食べてもらえる」と話す。

 料亭で修業してきた秋本さんはおもてなしを強く意識し、おしぼりにはヒノキの香りを付け、店の入り口付近にはお香をたく。のれんは、秋本さんが「食欲をそそる色」と考える小豆色にし、「『食』人を良くする力なり」のメッセージを添える。「食べるという字は人を良くすると書く。その言葉を店の入り口であるのれんに入れたかった」と秋本さん。

 お薦め料理は、修業先の大将直伝の「塩もつ煮込み」(1,200円)ほか、「特大海老(えび)フライ(2本=2,045円)、「和牛たたき」(2,400円)など。そのほか、鮮度の良い肉、魚、野菜を使った料理を用意する。利尻の昆布、削り節と、その日に仕入れた白身魚の骨をかりかりに焼いて取っただしを使った「本日の炊き込みご飯」(時価)も。

 ドリンクメニューは、瓶ビールが「アサヒスーパードライ」「キリンクラシックラガー」「サッポロ赤星」「サントリープレミアムモルツ」(以上750円)、日本酒は「黒牛」(2,051円)、「日日」(1,978円)、「鍋島」(2,200円)など。地酒は全て四合瓶で提供する。米焼酎は同店の料理に合うものを吟味し、あえて「熊野水軍」(850円)1種類のみ。和歌山県産の梅干し「梅結び」(440円)をトッピングするのがお勧めだという。

 「私はおしゃべりが好きで、料理の説明はもちろんのことお客さんと普通に会話を楽しんでいる。のれんをくぐるときは緊張するかもしれないが、気軽に入ってほしい」と秋本さん。

 今後の展望については、「小さな失敗も糧にしながらこの店を繁盛させて、地元で愛される店を目指したい。来てくれるお客さんへの感謝の気持ちを忘れずに頑張れたら。『今日もおいしかったよ』という言葉が活力になって、また明日も豊洲市場まで自転車をこげる」と意気込む。

 営業時間は17時~24時。

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