フリースペース「THE REST in asatte（ザ レスト イン アサッテ）」（品川区小山6）が7月4日、西小山駅近くにオープンした。

建物の2階に入居する「THE REST in asatte」外観。看板と黄色いとびらが目印

　場所は、バー「HANASAKI（ハナサキ）」が1階に入る建物の2階スペース。設計事務所跡を改装して活用する。店舗面積は9坪。席数は10人程度。

　店主の村上弥耶子さんは都市型商業施設の販促やブランディングなど、街づくりの仕事をしていた。その後、福祉分野のNPO法人に転職したが、自身のキャリアや職場の状況に悩み、社会や街から疎外されているように感じたという。

　フリースペース開店の経緯について、村上さんは「キャリアについて悩んでいたタイミングで、自分の子どもも学校に居づらい思いをしていた。学校や会社では常に『正解を求められる明日』がある。それだけでは疲れてしまうため、生活の中に余白を作り、『不確実なあさって』を楽しめる居場所を作りたいと考えた。子どもが進学して自立する年齢になってきたため、自分がまだ若いうちにというタイミングもあった」と話す。

　「街のフリースペース」として、お茶とお菓子を囲んで何気ない会話ができる場を用意する。フリースペースの営業時間は、金曜・土曜の14時以降。利用金額は未定。

　平日の10時～14時は、不登校を選択した小学生・中学生の子どもたちが自分らしく過ごせるフリースクール「ビリーバーズ西小山」としても営業する。料金はチケット制で、1回利用＝3,600円、5回＝1万7,000円、10回＝3万2,000円、通い放題＝5万円。延長は30分600円。

　毎月2回程度、好きなことに関する情報交換を目的としたイベント「スナック部室」を開催する。定員は8人で、500円～1,000円の参加費を支払い、職種を問わずさまざまな経歴の参加者たちと交流する。

　村上さんは「1日でも長く続けて、生活に余白を生む場所にしたい。地域住民と一緒に作るイベントも企画していきたい。まずは大人を対象に、ゼミのような形式で小さなプロジェクトを立ち上げていけたら」と話す。