JR目黒駅(品川区上大崎2)の1番ホーム(品川・東京・上野方面)に5月23日、「ホームドア(可動式ホーム柵)」の本体部分が設置された。
すでに私鉄や地下鉄などに導入されているが、JRの在来線における設置は初めて。ホームでの事故防止を目的とするもので、JR東日本は2017年度までに山手線全駅への導入を進める。先行導入として、恵比寿駅と目黒駅に設置し、技術的な課題、列車運行における影響などを検証する。山手線全駅への整備費用は、今年3月の時点で500億円程度を見込む。
両駅が先行導入される理由は、「ホームの構造上設置しやすい」「2駅連続の方が、乗務員が覚えやすくトラブルの防止につながる」(JR東日本広報部)から。同社によると、山手線のホームは古いものが多く、ホームドアの床面に固定する強度を確保するための大規模な構造改良工事が必要だという。このほか、「定位置停止装置」の設置、山手線(西日暮里駅~浜松町間)の線路を使用している4扉車の京浜東北線の運行を可能にするために、山手線の6扉車を4扉車へ取り換える工事も順次進めていく。
目黒駅の2番ホーム(渋谷・新宿・池袋方面)への本体設置日は6月20日。6扉車の7・10号車部分にはホームドアを設置せず、4扉車への取り換え工事が完了する2011年中ごろより設置工事を行う予定。
ホームドア使用開始日は、恵比寿駅=6月26日、目黒駅=8月28日。