青物横丁の小料理店「さしろ」が移転-自宅改装で利用客に還元

料理人歴40年以上の河原井さん。23日のランチメニューは「サワラ西京焼(自家製)」と「ニンジンゴボウかき揚」。

料理人歴40年以上の河原井さん。23日のランチメニューは「サワラ西京焼(自家製)」と「ニンジンゴボウかき揚」。

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 京急青物横丁駅前で営業していた小料理店「さしろ」(TEL 03-3768-4405)が6月15日、京急立会川駅近くの住宅街(品川区南大井1)に移転オープンした。

小料理店「さしろ」の外観

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 同店は、40年以上も活魚・日本料理の職人として活躍する河原井毅夫(かわらいたけお)さんの個人経営店。「うまい魚をいかに安く提供するか」にこだわり、必ず河原井さん自身の目で確かめてから仕入れるという活魚や天然物の活けじめを提供する。

 河原井さんは中学卒業後すぐに、葛飾区の仕出し料理店で修業を開始。8年後の1968(昭和43)年、「知らない土地で自分の力を試してみたい」という思いから北品川2丁目で独立を果たす。「北品川は古い街だから、今と違って地元に受け入れてもらうまでに3年かかった。お金がなかったので店に寝泊まりしていたことも」と振り返る。1992年には、北品川の店舗と並行して青物横丁に「さしろ」をオープン。北品川の店舗は1995年ごろまで営業を続けた。

 青物横丁の店は今年4月に閉店。移転の理由について、河原井さんは「青物横丁の店舗は賃貸。今年65歳を迎えたので、将来を考えて動けるうちに自宅に店を移し、のんびり営業しようと考えた」と話す。店舗面積は8坪で、席数はテーブル席=2席、掘りコタツ=2席、カウンター=4席。規模を縮小し、夫婦2人で切り盛りする。

 メニューは「本マグロ中トロ」(1,000円)、「刺身盛り合わせ」(2,000円)など季節ごとに旬な鮮魚を提供。ドリンクはビール(500円)、日本酒(350円~)、冷酒(900円~)、焼酎(400円~)など。ランチは1種類のみで、これまで900円で提供していた日替わりメニューを780円で提供する。

 河原井さんは「自宅に移転して家賃がかからない分をお客さまに還元したい。仕入れは18歳のころから親方に同行している。魚を見る眼力には自信を持っているので、とにかくおいしい魚を提供し喜んでいただきたい」とほほ笑む。

 営業時間は11時30分~13時30分。日曜・祝日の月曜定休。

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