白金台に創業102年の老舗鮮魚店「魚よし」-西麻布から移転

小料理屋に間違われるという「西麻布 魚よし」の外観。

小料理屋に間違われるという「西麻布 魚よし」の外観。

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 庭園美術館の向かいに創業102年の老舗魚屋「西麻布 魚よし」(港区白金台3、TEL 03-3443-1092)が西麻布から移転し、約半年が過ぎた。

「西麻布 魚よし」の内観

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 場所は目黒通りを奥に入った住宅地内。明治創業の同店は、かつて宮内庁御用達だったことも。1949(昭和24)年にすし店も開業。鮮魚店とともに運営してきたが、板前の病気などで店舗を閉じることになった。西麻布では最後の「街の魚屋」となったが、同店を取り巻く環境の変化に伴い店舗の移転を決意したという。

 「すし屋も魚屋も辞めてしまったら親の代から続くのれんが台無しになってしまう。体力の続く限り、魚屋でいたい」と話すのは3代目店主の中西弘さん。同店で扱うのは新物の鮮魚。現在は、昔からの固定客への配達のほか、飲食店への小売り、デパートへのギフト詰め合わせやオリジナル商品を販売している。

 「小料理屋に間違われる」という店舗では、随所に中西さんの強いこだわりが見られる。「現代的で小ぎれいな」外観と、重みのあるこげ茶色で木材を塗装し古めかしさを演出した内観。店内には、創業80年の記念に作ったステンドグラスや配達で使用していたというタライをディスプレーする。

 中西さんは「今は会話をしながら買い物ができる店がだいぶ少なくなってしまった。皆さんに少しでもおいしい魚を食べていただきたいので、お客さまの意見を取り入れてコツコツと営業を続けていく」と話す。

 営業時間は10時~20時。日曜・祝日定休。午後は中西さんが配達へ出かけるため、留守の場合もある。

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