東急目黒線・武蔵小山駅前の創業支援施設「武蔵小山創業支援センター」(品川区小山3)がオープンして、2カ月が過ぎた。
品川区には、西大井、天王洲、大井町の3カ所に製造業中心の創業支援施設があり、同施設は4カ所目。商業・サービス業としては区内初の支援施設として注目を集めている。運営は区から事業委託を受けたエキスパートリンク(本社=神奈川県横浜市)が行う。
「創業支援に関する相談件数が、2007年度は312件、2008年は360件、2009年は494件と年々増えている」と品川区ものづくり・経営支援課長の福島進さん。主に飲食・サービス事業で起業する人が多いという。
6階建ての同施設。1階は賃料を低く抑えたチャレンジショップが3店入居している。応募総数27件の中から、「将来性」「女性・子どもがテーマ」「創業」を基準に、スクールガール専門店、女性向けの雑貨店、アメリカの古着専門店が選ばれた。賃料は、月額3万1,000円~4万8,000円。
2階と3階には認証保育所、4階は交流サロン、5階は貸しオフィス。4階と5階には、フリースペースを設け、パソコンの貸し出しも行っている。6階のインキュベーションルームは、机、いす、書棚が常備され、プリンター、コピー機、ファックスを備えたビジネスコーナーも。賃料は2万2,000円~3万9,000円。現在8社で埋まっている。
このほか、住民票の写しや印鑑登録証明書、戸籍謄本・抄本などの書類を受け取ることができる「武蔵小山行政サービスコーナー」も開設した。
オープン後の様子について、福島さんは「問い合わせなどもいただいており反響も大きい。セミナーも定期的に開催しているので、いろいろ活用していただき、起業したい人たちの交流の場となれば。今後はさらに知名度を上げて、異業種交流を行うビジネスのたまり場にしていきたい」と話す。