北品川の旧東海道沿いに11月1日、街道の専門古書店「街道文庫 街道歩き相談承り処」(品川区北品川2、TEL 03-5462-0267)がオープンした。
「お休み処 駄菓子屋『またあした』」跡にオープンした同店。元公務員で、街道歩き歴30年の田中義巳さんが定年退職を機に開業した。もともとマラソンが好きだった田中さんは、1983(昭和58)年から東京から京都までの国道1号線を走ることにチャレンジ。5日間で名古屋まで走り、以後休暇を利用して国道を走るうちに、交通量が少なく、名所・旧跡がある街道に魅力を感じるようになった。
「街道は昔の道なので途切れてしまったり地図が間違っていたり、わかりづらいからこそ面白い。国道に比べて走っていて気持ちがいいのも魅力」と田中さん。全国の街道を巡りながら集めた資料や本、約4万冊のうち8000冊を店に並べる。販売価格は200円~。今後はネットでの販売も検討している。
店舗面積は5.5坪。店内には販売しない貴重な本や資料を保管する「ミニ図書館・街道文庫」を設け、街道歩きの相談にも応じる。
北品川への出店について、田中さんは「情報発信の場として都内が最適だと思っていた。特に北品川は品川宿を生かしたまちづくりに熱心。その一端を担えれば」と話す。今後については、「全国的に知名度を上げて、困っている人に資料を提供したい。品川にまつわる街歩きイベントなどテーマを持った街道歩きなども開催していく」とも。
営業時間は10時~19時。田中さんが街道を歩く日は休業。