目黒駅西口近くの「洋菓子舗ウエスト 目黒店」(目黒区目黒1、TEL 03-3493-6778)が3月31日、閉店する。
同店は製菓の製造・販売を手掛ける「洋菓子舗ウエスト」(中央区)の喫茶室として、1971(昭和46)年にオープン。ドリンクメニューの多くがお代わり自由のシステムで、2時間ほど滞在する客が多かったという。客の年齢層は40~70代が中心。客単価は約1,100円。席数は50席。
「閉店を発表してから連日、お客さまから『寂しい』と伝えられる。『目黒に来る理由がなくなってしまった』という人も」と話すのは、店長の佐藤正彦(ただひこ)さん。常連客の91歳男性は、「毎日タクシーでここまで通って、『指定席』に座ってゆっくり過ごすのが楽しみだった。閉店が残念で仕方がない」と肩を落とす。
同社社長のツイートも大きな反響を呼んだ。「1971年より営業してまいりました目黒店を3月末を持ちまして閉店させて頂くことになりました。42年間経営的には一度も黒字になる事はありませんでしたが、長きに亘りお客様に愛される店であったと自負しております。本当にありがとうございました。」(原文ママ)。
これに対し、一般ユーザーからは、「喫茶室、大好きです!やめないでほしいです。」「このツイートを見て、更にウェストが好きになってしまいました」(同)など、閉店を惜しむリプライが相次いだ。社長のツイートは3月11日現在、2039リツイートされている。
約20年間、目黒駅近くの変遷を見つめ続けた佐藤店長は、「移転する企業が増え、昔と比べて人が減ったように感じる」と話す。今後については、「お客さまが求めていることを察知し、先回りして提供するのがサービスだと思う。目黒店はなくなるが、これからはほかの店舗で自分が思う『サービス』を提供し続けていければ」と話す。
営業時間は11時~20時。