荏原町商店街の弁天通り(品川区中延5、6)で8月27日、夏の名物イベント「ジャンボのり巻きづくり」が行われ、多くの子どもたちでにぎわいを見せた。
今年で28回目を迎える同イベントは、商店街が毎年夏に行う「えばら子供縁日」のメーンイベント。地域や商店街の活性化を図るとともに、子どもたちの夏休みの思い出づくりとして同商店街が企画。また、子どもたちが「のり巻き作り」を通して、日本の食文化への関心を高めることを目的としている。
当日は幼稚園児や小学生児童など、約300人が参加。スタッフとして同商店街にある「料亭 秀」(品川区中延5)の料理人25人ほか、商店街の役員や婦人部、ボランティアの中高生など、約200人が駆け付けた。
のり巻きの長さは、3年連続で約120メートル。材料はすし飯=408キロ、卵焼き=19センチ×72本、キュウリ=192切れ、かんぴょう=4.8キロ、かまぼこ=30センチ×17切、おぼろとデンブ=20キロ、東京産のシイタケや東京湾で捕れた焼きのりを使用する。
同商店街振興組合理事長の島雅生さんは、「2009年は144メートルまで達したが、震災以降は明るいうちにイベントが終えられるよう、少し短くしている。今後の長さについては未定」と話す。
のり、すし飯、具材と順にセットし、半分まで巻く。児童らは一斉に「おいしくな~れ」と呪文を唱(とな)えながら、しっかりと固めた後、最後まで巻き上げた。巻き簾(す)が外され、のり巻きが姿を現した際には、歓声と拍手が会場を包んだ。最後にはのり巻きを皆で持ち上げ、完成を祝福。
のり巻きは切り分けられ、子どもたちに参加賞として無料配布。余ったのり巻きは、来場者に500円で販売された。
イベント終了後、島さんは「日中は気温が高く心配だったが、秋風のおかげで涼しくなり、大きな事故もなく無事に終えることができた。子どもたちをはじめ、全てのスタッフには感謝している。大変だからこそ、喜びも大きいのがこのイベントの魅力」と話す。