高輪警察署近くの高野山東京別院(港区高輪3、TEL 03-3441-3338)で6月29日、仏教イベント「プチ・高野山カフェ in 東京別院」が開催された。主催は南海電気鉄道(大阪府大阪市)と高野山金剛峯寺(和歌山県伊都郡)。
同イベントの目的は「南海沿線有数の観光地である高野山の魅力を首都圏で伝える」こと。瞑想(めいそう)体験の実施や精進料理を提供している。
今回は午前と午後の部でそれぞれ定員50人を募集したところ、受け付け開始3時間で満員になったという。南海電鉄事業戦略担当の渡邊浩伸さんは「最終的には定員を増やし、午前の部は63人、午後の部は51人を受け付けた」と話す。
イベントのハイライトは、真言宗の瞑想法の一つ「阿字観瞑想」の体験講座。20年以上の指導歴を持つ高野山真言宗の川上修詮さんが、呼吸法や合掌時の手の形など、身ぶり手ぶりを交えて指南した。
会食で振る舞われたのは、中央食堂さんぼう監修の特製「精進弁当」。参加者は「ごま豆腐」や麩とショウガのつくだ煮「精進しぐれ」といった高野山の名産品を味わった。
そのほか、「高野山産品PR」では、地元「高野山商工会 青年部」のスタッフ3人が「吉祥宝来」や「コウヤマキ」などを解説。イラストレーターの田中ひろみさんによる「高野山ミニ仏像講座」も行われた。
参加者からは「川上先生の話が非常に面白かった。阿字観瞑想では、普段習っているヨガとまた違った体験ができた」「精進弁当が予想以上においしかった。ごま豆腐が濃厚」「ネットの情報で知って、初めて参加した。仏像にも興味が湧いたので、高野山に家族旅行してみたい」などの声が寄せられた。
「8月29日からは丸の内ハウスで『高野山カフェ』を行う。来春までに、また東京別院でイベントを開ければ」と渡邉さん。