大井町の池上通り沿いの「すし処 さいしょ」(品川区大井4)跡で9月6日、入居者募集の内見会を緊急開催する。
大井町で約12年半営業し、8月3日に銀座へ移転した同店。店名も「寿司 さいしょ」に改めた。
移転のきっかけについて、店主の税所(さいしょ)伸彦さんは「フェイスブックやツイッターなどのSNSを使った情報発信を盛んに行っている。地元の人以外にも多くご利用いただくようになり、店の場所が駅から遠くて分かりづらいことに懸念があった。そんなとき、知人から銀座の物件を紹介してもらい、アクセスの良さを考慮して移転に踏み切った」と話す。
大井町の店舗跡は居抜きで残し、飲食店の入居が決まっていた。しかし、引き渡し直前で入居者と連絡が取れなくなる事態が発生。二重家賃を支払わねばならなくなった税所さんは、フェイスブックで新たな入居者を募集することを発表した。現在、投稿は350以上の「いいね!」、600件以上のシェアがあり、同店を応援する声が拡散している。
投稿後、集まった内見希望者の数は10人。「思った以上に反応があったため、6日に内見会を開くことにした。当日訪れた人には物件の特徴などを直接お話しする予定」(税所さん)。
居抜き物件の面積は11.75坪。カウンター=8席、小上がり=6席、テーブル=2席。冷蔵庫やコールドテーブル、エアコンなどを備えている。丸太の足置きや竹でできた仕切りなども、そのまま残すという。
同物件について、税所さんは「12年半の間、楽しいことも苦しいことも体験してきた愛着のある場所。どんな業態の店が入居するかはまだわからないが、大井町で本気で頑張りたいと考えている人に入っていただきたい」と話す。
内見会の開催時間は12時~15時。